対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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『カキ=No.1』 えうや
カキは中国で生まれ日本で大きく発展した果物だ。カキはビタミンCを格別に含む果物だ。それは、リンゴの二十三倍、温州ミカンの二倍にも達し、長年にわたって日本人の貴重なビタミンCの供給源となってきた。大正期までカキは日本の果物の王座に君臨してきた。しかし、その座は新興のミカンとリンゴに奪われた。カキには甘ガキと渋ガキがある。カキの渋みは特殊なタンニン細胞に含まれるタンニンで、未熟の頃は水に溶ける性質があり渋く、成熟したら水に溶けない性質に変わり渋くなくなる。しかし未熟でも渋抜きをすれば甘くなる。渋ガキが熟して甘くなるのは、動物が食べたくなる時期と種を運んでほしい気持ちが一致した時なのだ。しかし渋を抜いて若いカキを食べる人の出現は、勘定外だったに違いない。
「おじいちゃんからカキ届いたけど食べる?」
毎年この季節になると、おじいちゃんからカキが届く。僕はカキが大好きだ。特に、皮をむいてみて、実が濃い色をしていてやわらかいカキがすごく甘くて美味しい。噛んだ瞬間、果汁が口に広がる。黄色っぽい色のカキは味が薄い。しかし僕は、そのカキのおいしい食べ方を知っている。まず、その柿をふたがある入れ物に入れる。そしてふたを閉めて、振る。そうしたら、カキが入れ物の中の壁にあたって、まるで、もともとやわらかかったように、やわらかくなり美味しくなる。僕は好きだが、他の人が好きかわからないため、おすすめはしない。
前に一度だけ、渋ガキを食べたことがある。おじいちゃんが送ってきてくれたカキの中に一つだけ渋いのがあった。全く気が付かず、僕と母が食べてしまった。とても渋く、お茶を何杯も飲んだが味が取れず、最後にはアイスクリームを食べた。とっても苦かった。僕は、リンゴよりカキのほうが好きだ。リンゴは、皮をむいたばかりのものは美味しいけど、皮をむいてから時間が経つと茶色くなって、少し水気が無くなる。それがあまり好きでない。ミカンは、小さくてすっぱいやつは嫌だけど大きくて甘いのは、カキと並ぶほど好きだ。僕の好きな果物はいっぱいあるが、一番好きな果物は、桃。岡山のおじいちゃんの家に行くと、いつも桃がある。と言うより買っておいてくれる。桃は、茶色くてやわらかいのが好きだが、みんなはかたい方が好きだと言っている。しかし桃が食べられるのは岡山だけで、いつもは食べられない。やっぱり僕のNo.1だ。
昔は、カキが庭にあってすぐ食べられたけど、今はカキがある家など少ない。僕の家にもない。僕は、この時期になったらいつも来るカキが大好きだ。今年に来たカキはもう食べてしまった。カキ、また来年会おう!!
講評 tama
健くん、こんにちは。
今回は要約のヒントを言わなかったけれど、ばっちりできているので感心しました。健くんが書いてくれた要約だけで、長文の内容が全部分かるほどです。健くんの実力なら、きっとできると信じていたよ! こうやって自分で考えるのも勉強です。慣れるまでは、少し難しく感じることもあると思うけれど、この調子で一緒に頑張っていきましょう。(書き出しの字下げを忘れないでね。)
第二段落は、会話の書き出しができたね。要約から実際にあった出来事へと、流れるように続いていて、すごくいいよ。健くんは、こういうセンスが抜群(ばつぐん)だね! カキのおいしい食べ方、先生は初めて知りました。「おすすめはしない」と書いてあるけれど、今度やってみよっと。(笑)
第三段落に書かれた、渋ガキを食べたこともいい経験だね。先生にも一度だけ経験がありますが、「苦い味の膜」が張って、舌が縮んで(ちぢんで)しまうような(とでも言うのかな?)、何とも言えない味だったような気がします。(-_-;) でも、お店に売っているものしか食べたことのない人は、この味を知らないと思うので、健くんは貴重な体験をしたことになるね。
カキのほかにもみかんや桃も好きなんだね。先生も果物は何でも大好きです。
結びの「カキ、また来年会おう!!」というのがまたいいね。こういうカキかた、大好きです。(ちょっとダジャレ。)(^_^;)
先生の実家は田舎なので(といっても農家ではありませんが)、カキの木があるお家が近くにあります。子供の頃は、よそのお家のものだと知らず、自然に生えているものと思って、勝手に取って食べたりしていました(笑)。でも時代がよかったのか、持ち主がいい人だったのか、叱られたことは一度もありません。長文にもあったとおり、どこのカキが甘いのか、みんなよく知っていたよ。(「カラスがとまってる木は甘ガキやねんで〜(関西弁)」と、友達に教えてもらったりしていました。)
今回も、本当に楽しく読ませてもらいました。次回も感想文なので、長文を読んでおいてね。
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