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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   現代カキ事情   MIZU

カキは、古来から日本人とともにあった果物である。大正期までは、果物の中でも一位だったのだが、生産量は年々低下し、今ではりんごなどに遅れをとっている。しかし、庭先で作られる果物としては、今でもカキと並ぶ物はない。
ぼくの住んでいる川内村では、いろいろな野鳥が、よく来る。たとえば、名前がわからないがカラスよりも一回りほど小さく白っぽい鳥だ。なぜそのような鳥をよく見ることができるかと言うと、ぼくの家にあるカキの木に、鳥がとまってカキを食べることが多いからなのである。だが、カラスのほうが、小鳥よりもカキをよく食べる。カラスがカキの木にとまって、
「カアカア」
と鳴きながら、カキを食べてしまう様子は自分の場所を示しているようで面白いと思う。しかし、ぼくの家のカキは、しぶガキである。カラスがカキのしぶを抜くところは、見たことも聞いたこともない。疑問におもって、カラスの食べたあとのカキを見てみると、熟しガキであった。カラスも頭がいいようである。しかし、いくつかのカキは一口だけ食べたまま張ったらカキの木になっていた。このカキは、まだしぶの抜けていない、しぶガキだった。だからカラスも、うっかり食べてしまい、
「うへー、渋くて渋くて食べられないよ。」
と思い、そのままにされていたのだろう。しかし、さすがはカラス、しぶが抜けていて、なおかつ上のほうのカキは、根こそぎ食べられていた。また、小鳥もカキを食べているようだ。遠くから見るとカキの木には、黒い点と茶色っぽい点が見えるからだ。まるでカキの木は、コンビニで売られているおにぎりのようだ。鳥などがとちゅうで手軽に食べていく様子は、人間とそっくりであるもしカキの木がなかったら鳥などがとちゅうでカキの木にとまって食べることできない。休憩のない長距離ドライブのようなものだ。もしも、ぼくが鳥だったらきっととちゅうで力尽きて落ちてしまうに違いない。
ぼくは、あるとき母に
「しぶガキって、どんな味がするのかなあ。」
と聞いてみた。
「聞くよりは自分で体験したら?人生の中で一度経験したほうがいいと思うよ。」
と答えたので、うっかり食べてしまった。その後のできごとはしぶすぎて覚えていない。
しかし、この食べると大変なしぶだが、江戸時代には便利に使われたのである。たとえばかさやちょうちんに塗って、防水・強化させるなどいろいろなことに使われたらしい。カキしぶを使うというのは、昔の人の知恵であるとぼくは思う。今ではそれほど使われなくなったが床などを塗る天然塗料として注目されている。
ぼくもやはりカキしぶを塗った家に住んでみたいと思っている。理由は三つある。一つ目は、色のこのみによる。カキしぶを塗った家などは、茶色っぽくてしぶい色をしているからである。ぼくは。派手な色よりもしぶい微妙な色のほうがすきなのだ。二つ目は、ぼくの体質の問題だ。ぼくの体が、化学薬品にびんかんで、たとえば車に乗ったとたんに、化学素材のにおいでよってしまうからである。しぶい色の天然素剤の家に住んでみたいものである。
人間にとってカキとは、大事にすることで山や村を守るような物なのだと思う。ぼくもカキの木を守ることで、山を守りたい。

   講評   ita

 こんにちは、MIZUくん。大地震が起きましたが、MIZUくんの家は大丈夫でしたか? 今週の金曜日はお休みです。来週元気な声を聞かせてくださいね。
   

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