対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日4215 今日1092 合計60867
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   人生を楽しむ   シュシュ

 養育・教育というのは、共同生活のルールを教えることではある。が、ほんとうに重要なのは、ルールそのものではなくて、むしろルールがなりたつための前提がなんであるかを理解させることであろう。幼稚園でのお歌とお遊戯、学校での給食。みなでいっしょに身体を使い、動かすことで、他人の身体に起こっていることを生き生きと感じる練習を、わたしたちはくりかえしてきた。身体に想像力を備えさせることで、他人を思いやる気持ちを、つまりは共存の条件となるものを、育んできたのである。私は、知識を蓄える勉強だけでなく、人生を楽しむ心をもつことも大切にしたいと思う。
 そのための方法は第一に、いつでもプラス思考に考えて生きることだ。どんなに立派な人間だって、悲しいことや、ショックなことが生きていく中で必ずおこる。そのダメージをまともにうけておちこんでしまうか、それとも楽天的に考えてただ受け流すかは、うけとめる人の性格などによって変わる。テレビなどで自殺が報道されるときは、だいたい残された人が「普段からまじめな性格で自殺をするなんていうタイプではなかった」などのようなことを言っているが、まじめな性格だからこそ、人生に簡単に絶望して死んでしまうのだ。まじめな人は、ダメージまでをもまじめにうけとめるからだ。そして、その重さにたえられず死を選ぶ場合も少なくない。しかし、楽天的に、ポジティブに考えることができる人は、どんなショックなことでも自分に都合の良いように思うことができる。そして、生きることを楽しめる。と同時に、その逆境をバネにして、次のもっと高いところを目指すことができるのだ。どんな悲しみだって一秒でもたてば、過去のこととなる。すぎたことはすぎたことだ。大切なのは今を生きて、次へ進んでいくことだと思う。
 第二の方法は、社会全体で学歴や点数だけを重視することをやめることだ。視覚と聴覚を失ったヘレンケラーの人生は、サリバン先生なしでは開かれなかったといっても過言ではないだろう。(伝記)先生が心の底からヘレンを愛して、学ばせようとしたことによって短気で少し乱暴だったヘレンも心を開いたのだと思う。もしも先生が、仕事だからとわりきって、中途半端な感情でヘレンと接していたら、偉人と呼ばれるようなヘレンケラーに成長しなかったのではないだろうか。現代でも、事務的、ビジネス的なことよりも、人の心の持つ情熱や愛の方が大きな力をもつことは変わっていないと思う。
 確かに、人間が生きていく上で知識は欠かせないものでもある。しかし、本当に大切なことは生きることを楽しむことだ。人間だったら皆最後には死ぬのが運命であり、しかもいつ死ぬかは自殺しないかぎりわからない。それだったらば、今を楽しみながら生きる方が得だと思う。その上、あまりくよくよ落ち込んでばかりいると、はずみで自殺してしまう恐れもある。「出口のないトンネルはない。」という名言のように、最悪な出来事がいつまでも続くのではないのだから、いつでも希望を持って生きていきたいものだ。

   講評   miri

<第1段落>じょうずに要約しています。原点に立ち戻って考えられた長文ですね。
<第2段落>多少長めかと思いますが、主張がはっきりしているので、それを感じさせません。「どんな悲しみだって一秒でもたてば、過去のこととなる」などもとてもよいですね。
<第3段落>ヘレン・ケラーの例で、第2の方法を説明しました。この有名な伝記をたいへんじょうずに使っています。さすがです。
<第4段落>シュシュさんの年齢でこの「人生で大事なこと」にこれほど気づいているということは、すばらしいですね。人生を無駄なく、楽しく、充実させて生きられることうけあいです。
           

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)