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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ミミズの美点   ポテチ

 ミミズがある生態系に生存することで「自然の経済」にどんなかかわりをもつか、それが、生物学者チャールズ・ダーウィンのミミズに関する着眼点だった。ミミズがどのように糞を排出するか、一定面積当たりの糞の排出量はどのくらいか、結果として地表の土とミミズがどのようにかかわってきたか。ミミズは平均して一年に約一センチメートルの土壌を地表に排出している。自然の中でのミミズの役割を科学的に認識することによって、人間としてのつき合い方を選べるものなのだと、思わず自分の日常生活をふり返らされたものである。私は、どんなに小さなものでも、役に立っていることを忘れてはならないと思う。
 その理由の1つにどんなに見た目が悪くてもなにかしらと役に立つことをしているからだ。そのこのまえ学校の家庭科で「環境にやさしい暮らし」を研究した。その中でミミズを使って実験をしている人がいた。何かと思えば生ゴミを土に戻すことらしい。実験結果をみてみるとまったく生ゴミの気配はなく、黒いふわふわした土だけだった。実際にできた土を触ってみても畑にあるような普通の土だった。これはまぎれもなくミミズがしたことである。あのぬるぬるした小さい体でこれだけのことが出来るのかと感心してしまったが、それ以上に今までのミミズに対する接し方についても考えさせられることになった。私は今までミミズ=土にいる=汚いと思っていた。しかしミミズが土にいるということは土が生きていることなので、私たちは喜ぶべきだと思う。ただ外見でその物の価値を決めるのではなく、そのものがどんな役目を果たしているのかを考えていくことも大切だと思う。
 もう1つの理由に地球上にいるすべての生き物に支えられて人は生きているからだ。最近ニュースで二酸化炭素の増加による地球温暖化のことをよく取り上げている。人間は自分たちが存在することで二酸化炭素を増やし、さらに車の排気ガスなどで環境をこわしている。それに対して他の生物はどうだろう。植物は光合成で酸素を作っている。そして土の中にいるミミズや虫たちは植物の育ちやすい土を作ってくれている。こう考えると感謝しなければならないことが沢山ある。これくらいの生物に支えてもらっているのでこの恩は忘れてはいけないと思う。
 確かに日常でこれだけ深くかんがえることはできないし、ミミズのようなものがでてきたらとっさに身構えてしまうだろう。しかし、「雑草とは、まだその美点が発見されていない植物である」という名言のように、どんなものにも存在しなければならない理由があることを忘れてはならないと思う。

   講評   inoro


 こんにちは、愛美ちゃん。ミミズにある美点を非常にしっかりと論じることができました。長文から大事な点をよく読み取っていますね。優秀ですね!

【第一段落】⇒「自然の経済」、「チャールズ・ダーウィン」、「一定面積の糞の排出量」、「人間としてのつき合い方」など、長文の語彙(ごい)を大事にしつつ、いい要約ができました。「●是非の主題」では、“どんな小さなものでも役に立っている”と、意見を述べられました。
【第二段落】⇒見た目とは違って役に立っているミミズであることを、理由の一つ目に挙げられました。学校の家庭科で「環境にやさしい暮らし」を研究したのですね(◎体験実例)。“何かと思えば生ゴミを土に戻すことらしい。”本当にミミズによって、黒いふわふわの土になる実験を見られて良かったね。外見では判断できない、ミミズの役目を考えることができています。「○途中の感想」もいいですね。
【第三段落】⇒“地球上にいるすべての生き物に支えられて人は生きているから”小さいものも役に立つ、という二つ目の理由も説得力がありますよ。“最近ニュースで二酸化炭素の増加による地球温暖化のことをよく取り上げている”とニュースを引用できています。どこで調べた情報か、いつのニュースか、詳しく載せてもいいよ。インターネットで検索をすると、楽に「●データ実例」が書けそうですね。ミミズや植物などのもたらす恩恵を深く考えることができました。
【第四段落】⇒「●反対意見への理解」、「●名言」は今回もパーフェクトです! “雑草とは、まだその美点が発見されていない植物である”の名言にふさわしく、ミミズの持つ美点を見つめつつ、“どんなものにも存在しなければならない理由があることを忘れてはならない”と、愛にあふれた(!)意見でまとめることができました。

★ためになる今回の長文でしたね。内容も濃く、具体的で、二つとはない、たいへんよい作品ができました。愛美ちゃんらしさがきっちり表現でき、100点満点だと思います! この調子でますます深い作文を書いていきましょう。

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