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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人間であること   うちら

こんな話を聞いたことがある。マクドナルドで20個ハンバーガーを注文した。すると定員はマニュアル通りに「こちらでお召し上がりですか?」と尋ねたという。一人で20個ものハンバーガーをその場で食べる人がいるだろうか。どう考えてもありえない。常識で考えればわかるはずだ。この話のように、マニュアルにばかり従っている人は、ときに非常識である。自分で考えることをしなくなり、当たり前のことさえ自分の頭で考えられなくなる。私はやはり、人は機械に抗して個体性を持ち続けるべきだと思う。
 そのための第一の方法は、マニュアルに頼らないことだ。先に述べたマクドナルドの定員の例のように、マニュアルだけに頼ってはいけないと思う。融通の聞かない人間になってしまう。勉強でも同じで、ただ先生に言われたことだけをやっていればいいわけではない。一人一人みんなまったく違う頭を持っているのだから。自分なりに勉強法を考え、向上させていかなくては、結局のところ成績は上がらないだろう。それにマニュアル通りの人生、というのもつまらない。親の言う大学に行き、就職して、家庭を持ち、終えていく人生。そんなのつまらないと思わないか。私は、自分の行きたい大学に行き、やりたい仕事をして、自分の好きなように生きるつもりである。
 第二の方法は、正しい結果よりも途中の試行錯誤の過程を評価する社会にすることだ。エジソンは『1プラス1がどうして2になるのか』という疑問を持った。学校では1+1=2というのは、決められたものであり、疑問をはさむ余地などない。今の社会は、どうしても結果ですべてを判断してしまう。学校の成績は結局、定期試験の成績でつき、大学受験もテストの成績のみ。会社でも売り上げを伸ばした者が、エリートの者が、出世していく。その人がどれだけ頑張ったかは何ら問題とされないのが実情だ。すでに決まっていることを覚えさせるだけの教育ではなく、エジソンのように、自分なりに考えることのできる人間を育てていけるような教育をしてほしい。そして、それを大事にするような社会になることが大切だ。
 確かに、マニュアル通りにやることも、大切だ。みんなが好き勝手にやってしまっては、何のまとまりもなくなり、収集がつかなくなってしまう。しかし、その規定を前提に、自分で考え、行動するということを、常に心にとどめておいてほしい。自分で考えることをしないと、脳はどんどん死んでいき、考えることそれ自体ができなくなってしまう。「世界が進歩したのは、言われた通りにやる人がいたからではなく、新しいことを考え出し実行した人がいたからなのだ。」人は機械ではない。だから考えることが出来る。もっと人は個体性を持ち続けるべきだ。

   講評   miri

<第1段落>11・2で出されていましたが、11.1の課題の内容のようなのでこちらで変更いたしました。ひさしぶりの登場ですね! 待っていましたよ〜。 マクドナルドの例は、ほんとうに象徴的です。 似た話でコンビニでアルバイトする主婦が、近所で人に会って、「こんにちはー」まではよかったのですが、そのあとつい、「いらっしゃいませー」とつけてしまって困るという話があります。どちらの例も、「実は口先だけで、心が入っていないことば」ですね。
<第2段落>主体的に考えることを阻むようなマニュアルの使い方は、一見楽なようですが、自分を自分でなくしていきます。
<第3段落>広く社会に目を向けた提言ができましたね。困ったことに、若い人でも自分で考えるのが苦手だからと「マニュアルみたいなものないんですか」という人が増えているそうです。小さいころからの教育に問題がありますね。
<第4段落>結びも、主張がはっきりと書けています。手前味噌ながら、作文の勉強はそうしたことに一役買っているとおもいませんか?             

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