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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   古典に学ぶ   たこ焼き


 「古典」というものは、現代社会においてどのような存在であるのだろうか。また、私達中学生ぐらいはどのような思いを持って古典と向き合っているのだろうか。古典というものを、どのように評価すれば良いのだろう。
 古典とは、決して「古いもの」という意味ではない。実にその反対で、永遠に「新しいもの」を古典と言う。古典を読むのに比べたら、遙かにファンタジーなどの空想物を読む人のほうが小中学生では多い。しかし、中学生になると古典の授業もあり、ふれ合う機会は十分にあると思える。古典は一見つまらなそうな物と見えるが、(笑)そのもう一つ奥を覗いてみると、今も昔も他の国でも同じ考え方があるのである。
 私は今、よく司馬遼太郎さんの本を読んでいる。特に今は幕末や明治の話(世に棲む日日、竜馬がゆく、飛ぶが如く等)を読んでいるが、彼の描いた人物像から自分でも想像をしてみると今も昔も生活は違っていても人間の心は変わらないのだと思った。しかし、作者はつい最近の人であるから、そう変わらないのではと思う人もいるだろう。では、百人一首の作品や源氏物語、枕草子と言った超古い?と思う作者の気持ちはどうだろうか。一番わかりやすいことといえば、人を愛することではないだろうか。いつの時代でもこの話題は必ず音楽や書物にも表されている。昔の結婚制度と今は違って、誰でも自由に決める権利があるが、相手に対する感情というものは同じであろう。百人一首の中で紹介するとしたら、藤原義孝の「君がため 惜しからざりし 命さえ 長くもがなと 思いけるかな」や和泉式部の「あらざらん この世のほかの 思いでに 今ひとたびの 逢うこともがな」、左京大夫道雅の「今はただ 思い絶えなん とばかりを 人づてならで いうよしもがな」等が良い例だと思う。また、音楽家でいうとビートルズやベートーベン、ショパンなどは時代が違っていてもいつ聴いても、人々に感動を与えてくれる。
 しかし、反面今流行の物も多くの人の気持ちを引きつけるという意見もある。「こびとの靴屋」という昔話は、こびとが作った靴ということが評判になり、噂を聞いた人が見せに押し寄せてくるという話だ。一時期とても流行だった漫画や本、音楽も今では廃れてしまったという物も結構多い。しかし、その時に古典にはないようなファンタジー物は気分転換?みたいな役割で人々を楽しませてくれる。芥川龍之介や夏目漱石は、いままで誰も目を向けなかったところに光りを当てて、書いた小説が流行となった。要するに、人と違ったことに目を向けていうことが第一歩なのかもしれない。この流行したものがどのように古典として残るかは、私たちが見抜くから次の時代にも残るのであって、誰も伝えようとしなければ廃れてしまうであろう。古典というものは、その時代には流行しなかったが次の時代では流行したということもあることから、時代によっても考え方が変わるためにどのような評価を得るかは、先のことはなかなかわからない。
 しかし古典にも、悪いところがあるという考えもある。例えば、故事で「守株」という話がある。これは、いつになっても旧習を守るために進歩しないということがよく表されている例だろう。
 確かに、古典にも流行のものにもそれぞれ良さがある。しかし、総合化してみると一番大切なことは、古典を選ぶか流行を選ぶかではなくて、本当に自分の心に響く物を見つけていくことである。人がこれがいいよと評価したからと言って、それを評価しようとするのではなく、自分の目に通してみてからこれは自分に必要かを知る必要がある。「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない」という名言がある。つまり、最終的には自分のものにするにはどれが必要か不必要かを選ばなければいけない。


   講評   nara

 高幡・日野探索では、おもしろい発見があるかな。たこ焼きさんのフットワークの軽さには、いつもながら感心するよ。こういう積み重ねもまた、作文の題材になっていくのだろうな。
 来週の校外学習では怪我をしないようにね。来週の電話は休みということで、次は17日に電話するよ。

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