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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   廿世紀之怪物   JR倒壊

 今日の人々は、民主主義と資本主義を最も自然なペアとして語っている。しかしふたを開けて中を見てみれば民主主義と資本主義はその価値観がまったく異なっていた。民主主義は極端な平等を肯定している。一方資本主義は、極端な不平等を肯定している。この二つは二十世紀の間は比較的安定していた。だが、いまは両者の間に見過ごすことのできない亀裂が生じてしまった。民主主義と資本主義はまったく正反対のものなので、日本はこのまま行くと大変なことになる恐れがある。
 こうならないための対策としては、資本主義が民主主義に歩み寄ることが挙げられる。例えば、独占禁止法というものがある。これは、一定取引の分野における競争の制限となる私的独占や不当な取引制限を禁止、また、これらのための手段として行われる取引方法をも禁止した法律である。これにより外部監査が可能になり、企業の中に民主主義の芽を持たせ続けることができる。誰だって人に言われないとやらないことがあるのだ。
 もう一つの対策としては、民主主義の中に資本主義の考え、すなわち競争原理を取り入れることだ。例えば、かつてのソビエト連邦は、民主主義による極端な平等を肯定していた。これにより、工場や土地はすべて国のものになった。そして市民にはどれだけ働いてもあまり働かなくても同じ給料が与えられた。その結果ソビエト連邦の人々は労働の意欲がなくなり。ついに国家の解体まで至ってしまった。このソビエトの事例からもわかるように、民主主義だけでは国家は成り立たないのである。一方、同じ社会主義国家ながらも一部に経済特区などを設け、資本主義の観念をも取り入れた中国はいまだに存在している。
 確かに、資本主義と民主主義が両立した昔の社会に戻るのがよいという考えもある。しかし、それには経済が今の中国のように右肩上がりであることが前提条件として必要である。だから私たちは、国家が守るべきは人であり理念ではないという言葉に従い、これからの時代に必要な、民主主義と資本主義が互いに歩み寄る制度を工夫をすることが必要になる。

   講評   kira

 JR倒壊くん、こんにちは。安定した文章ですね。さすがです。民主主義と資本主義が相反するものであることに気づいていなかったことに驚きました。同居させるためには大原則があったんだね。その認識のある人がどのくらいいるだろう。
 独占禁止法にあたったもので最近の記憶にあるのがマイクロソフトでしょうか。日本では民営化される(された)組織が優遇されていて問題になっていますね。
 民主主義の平等が生産性をうばってしまう例では、社会主義の国の破綻があるんだね。これは、ほめられないと伸びない人間の本質に似ているね。たとえば学校でもクラス単位でほめられてもピンとこないのと同じです。ある程度競争させないと学力は落ちますね。
 「国家が守るべきは人であり理念ではない」というのは政治家に読ませたい名言ですね。民主主義と資本主義が反発しあっているのだから、これは早急に指針を見つけなければなりませんね。
  

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