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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   助け合いの精神   はるる

 ボランティア活動と言われて私が思い出すのは、小学校の時に老人ホームを訪れたことくらいだ。現在では学生のボランティア活動を義務化する動きもあるが、果たして強制されてやることがボランティアといえるのだろうか。ボランティアは本来自発的に行われるものである。ではなぜ義務化しようとされるところまでいってしまったのか、それは日本人のボランティア精神が希薄だからだ。私が日本人の生活の中にボランティアがあまり浸透していないことは問題だと思う。
 その第一の原因として、日本人の忙しさが挙げられる。日本人の労働時間は他国と比較しても多いことは一般的に知られている。なぜ自分の体を害してまで働くのか、外国の人は不思議に思うことも少なくないだろうが、それはひょっとしたら日本が農耕民族であったからかもしれない。とにかく日本人は朝から夜まで働く。一日を労働で終えた後の休日を、他人のためにという思想で使おうとする人がどれほどいるのだろう。
 第二の原因は、日本人にはリーダーとして背負ってたつ人が少ないということだ。日本人は基本的に目立つことが嫌いである。目立てばそれだけ責任も出てくるし、反感を受けることもある。これは発明といった部類も同様で、なかなか先駆者が現われないという日本の悩みでもある。(長文実例)誰かが一声あげれば、行き場のない善意を持った人々はそこに殺到する。ただその一声を誰が発するか、ということが難しい所である。
 確かに自分のことで精一杯なこの時代に、他人を助けるというボランティア活動に従事することは現実的に難しいことかもしれない。しかしながら、自分達が生きる社会をよりよくしようという精神はいつの時代でも大変重要なことである。ボランティアは、なにも助けられる方だけが得をするものではない。助けた側も徳を得ることができるのだ。助け、助けられることのできる社会は理想の社会である。ボランティアとは一方的なものではなく、輪となって周囲に広がっている力を持ったものである。義務でやらされる手助けよりも、心から溢れた善意によってなされた行動の方が良いのは言うまでもない。私たちの生活の一部としてボランティアが存在するようになることを願う。

   講評   sugi

 気合の入ったいい作品になったね。ボランティアという言葉は、ずいぶん昔からあるのに、日本では一向に生活に根付いていないのは何故か。日本の社会で浸透しない理由として、日本人の性質、国民性を挙げて、二つの原因とも、なるほどと納得させる内容になっています。
 新潟の震災に続いて、スマトラ沖大地震。ニュース映像を見ていると、今すぐに助けてあげたいという気持ちにならない人のほうが少ないでしょう。本来人間が持っているはずの助け合いの精神が、日本の社会の中でうまくバランスをとっていけることを心から願いたいですね。
 老人ホームを訪れたことを、もう少し書き出しで工夫して、結びにもその話を入れてみましょう。これで書き出しの結びの完成。この項目は、工夫すればするほどおもしろくてハマってしまうのではないかな? 新学期からも是非挑戦してみてね。

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