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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   外より中   ブラック・ジャック

   外より中                                          ブラック・ジャック
 産業革命以来、私たちの生活を豊かにするのは科学の進歩であると誰もが、当然かのように、信じられていた。そして、数量的に証明できるものにこそ真理があり、それのみが正しいとした考え方が、広く行きわたっていった。ところが、最近になって、それだけがすべてでは、ないことが発見された。そのため、今までの行きすぎを生物学的な発想などで補うことを始めた。このようなことは、デザインやインテリアの分野についても言えるのである。そう、私たちが、発見したものというのは、生きていくうえで欠けてはならない泥臭さなのだ。私は、整った外観よりもなじみやすいことの方が大事だと思う。理由は、二つある。
 まず第一の理由として、多少汚い方が、落ち着くからである。私の部屋は、いつも、荒れている。そのため、母から「少しくらい部屋を掃除しなさーい!」と言われる。そして、掃除をする。すると、「まぁ〜きれい。」と母を満足させる。しかし、掃除をしたのは、いいがどこに何があるか分からず「あれ?あの教科書どこにしまったけ〜?」などと言って分からなくなる。そのうえ、すうすうして、気分が、悪くなるうえ、勉強をしているときも、落ち着かずにそわそわしてしまうのだ。そして、また部屋が少しずつ荒れてゆき、落ち着いた生活に戻るのだ。
 第二の理由として、整いすぎた環境はかえって落ち着かないからである。ここに日本の年間のゴミ排出量は、5020万トンというデータがある。実際には、この数値以上のゴミが、出るはずだ。けれども、家の中にあるゴミをすべて捨ててしまうと、家の中が、とてもきれいになって、落ち着かなくなる。だから、ゴミの量が5020万トンで済むのだ。
 確かに整っているのもいいことだ。しかし、「大切なのは、健康らしい外見ではなく、健康自身である。」という名言もあるように外観よりも人々がなじみやすいかが大切なのだ。

  

   講評   kira

 BJくん、こんにちは。「数量的に証明できるものにこそ真理があり、それのみが正しいとした考え方が、広く行きわたっていった。ところが、最近になって、それだけがすべてでは、ないことが発見された。」という要約の部分は重要ですね。私たちの現象は決して、分解して組み立てたら元に戻るものばかりではない。だから整合性よりも混乱したものに安らぎを感じたりするんだね。
 BJくんは自分の住処である部屋を愛しているんだね。捨てるに捨てられないものに埋もれる安心感があるんだなあ。(これが行き過ぎると、ゴミ屋敷の住人になるのかも。それはちょっとコワイ)
 データ実例の扱いがじつにシャープでいいなあ。ゴミの量を多いとして捉えるのではなく、実際はもっとあるのにそれで済んでいると考えたんだね。なるほど。
 そういえば立派な家を建てても、結局せまい場所にみんなあつまってコタツにあたっていたというような例もありますね。大昔の竪穴式住居のころからの遺伝子がそうさせるのだろうか。
 さいごのまとめに一つプラスして、これからは人間らしさや内側の充実が求められるじだいになるだろうといった方向性も入れてみるといいね。
  

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