小１から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。 志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で４０年の実績。 ▶ 個別指導のオンライン作文

昨日2566 今日1862 合計4428□

　　　社会は個人から成り立つものと（感）　　　周

　社会は個人から成り立つものとされている。しかしながら、現実の日本人の多くは社会を構成する個人としてよりも、世間の中にいる一人の人間として行動している部分が多いのである。だが、個人は自分が世間をつくるのだという意識を全く持っていないのである。欧米人は日本人を権威主義的だと見ることが多いが、それは日本人が常に世間の目を気にしながら生きているためである。日本人の一人ひとりにそれぞれ広い狭いの差はあれ、世間がある。世間は日常生活においては快適な暮らしをするうえで必須なものに見えるが、その世間が持つ排他性は公共の場に出たときにはっきり現れる。そのようなとき私たち日本人には、自分たちが排他的な世間を作っているのだという認識がほとんどないのである。僕は、世間にとらわれすぎるのはよくないと思う。
　第一の理由は、世間にとらわれすぎると個人の意見を持ちにくくなるからだ。例えば、仲のいい友達がみな同じような意見を言うと、自分だけ違う意見だったら言いにくい。僕は前にこんなことがあった。友達と公園に遊びに行くときのことだった。どこの公園に行こうかと話していると、友達の半分以上が「○○公園に行こう。」と言った。でも僕は△△公園がいいなあ・・と思っていたがみんながそっちに行くと言い出して自分の意見が言えなくなってしまったことがある。
　第二の理由は、世間にとらわれすぎるとやっていることが同じになって、みんなと物事の見方まで同じになってしまうからだ。行きたい旅行先（日本交通公社　1997年）1位　オーストラリア57,2％、2位　ハワイ48,4％、3位　カナダ47,6％というデータがある。このように行きたい旅行先を決めるのにも「○位だからきっといいところだろう。ここに行ってみよう。」と思って周囲に影響されていることが分かる。
　確かに仲間同士で助け合ったり、同意見を言うことによって言い争いがなくなっていいことだと思う。しかし、自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには自分の生きたとおりに考えるようになってしまう。という名言があるように、世間にとらわれすぎて人に流されてはいけない。自分は自分、人は人それぞれにみんな違うから僕は自分の気持ちを大切にして生きていきたいと思う。

　　　講評　　　kira