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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   物と人   たぬき

 今の子供たちは、他人に無関心であり他人への気配りというものがない。例えば、となりの子が消しゴムが無くて先生に「消しゴムが無い」という。この子はまだ低学年なので、人に借りるとか自分でどうにかすることはできない。昔だったら、近くの子が消しゴムをすぐに貸してくれたりしたが今の子ではそういうことは稀らしい。そしてもう一つ、モノとの出会いの経験に乏しく道具の使用が未熟であるらしい。言葉という道具についても活字離れが進行している。もっと、物や人とのかかわりを持つべきである。
 そのために、手作りの価値を見直さなければならない。(方法)こういう話で手紙とメールの比較の話がよく出てくる。ある人は、メールの方が簡単に送れるし、一瞬で相手に届くからメールの方が便利だと言う。しかし、ある人は手紙の方が送るのに時間がかかってしまうけど手紙の方が自分の気持ちがよく伝わるし、味があると言う人もいる。でも、もし自分が誕生日のとき「誕生日おめでとう」と伝えてもらうのなら絵文字をたくさん使ったメールよりも、人それぞれの個性が出た手紙の方がうれしいだろう。
 そして、学校教育では実験や調査など物と人とのかかわりのある授業をしていかなければならない。うちの学校の実験は二人一組で行う。なぜ二人で行うのかというと実験器具が足りないからというのもあるとは思うが、本当の目的は実験を通して協力することや助け合うことを学ぶためである。実験はまず道具を取りに行くことから始まる。ここで話し合い、自分がこれを取りに行くから君はあれをとりに行ってということになる。でもさすがは日本人相手のことを気遣って自分の方が面倒くさい仕事をやる。そして実験は成功し感想と考察を記入する。でも、僕の化学の知識は中学生までのものなので相手の考察を見せてもらう。このように対話を重ね助け合いながら実験を成功に導いていくのだ。実験は化学の知識を自分の手でやることで頭に定着させることができ、さらに道具や用具とふれあい使い方を覚え、そしてさらに、人とも関わるという具合で一石何鳥にもなる優れたものなのである。織田信長は小さい頃親に勉強しろ勉強しろとしつこく言われたが、いつも野山を駆け回りそのなかで独自の戦い方を身に付けていった。机の勉強だけだったら桶狭間の戦いのような奇抜な戦い方は出来なかっただろう。やはり物とふれあっているほうが最終的には強いのだ。これは歴史の中で証明されたものだ。
 確かに、モノや道具が便利になり人間関係が薄れていっているのは事実である。それに情報処理のセンスというものを求められる時代にもなってきた。しかし、このまま人間関係が薄れていっては寂しいかぎりである。ここでもう一ついいたいことがあるが、人間関係が薄くなっている原因はゲームではないかと思う。僕が小学生のときは、丸ふみ、缶けり、ローラーブレード、サッカー、野球とあらゆる遊びをやってきた。それに鬼ごっこでは逃げる範囲を限定したり、五秒間捕まえたままにしなければいけないとか遊びを楽しくさせるためにルールを工夫して作ってきた。そこには、話し合いが生まれ「ああしたほうがいい」など意見が出て意見を戦わせることにより、相手のことを知り仲良くなっていったと思う。でも最近外で遊んでる子供を見ない。見てもエアガンなどそういった種類の遊びである。人間関係の薄くなっている背景には外で遊ばなくなったということが言えるだろう。物や人とのかかわりとは教えてもらうものではなく、自然と身に付けるものである。

   講評   jun

<第一段落>
 長文の内容を自分の言葉でうまくまとめることができました。
<第二段落>
 手作りのものの価値を見直す例として、メールと手紙の例を挙げることができました。これはわかりやすい実例ですね。
<第三段落>
 二つ目の方法は、社会的な視野で考えることができました。自分の学校での実験の話は説得力のある実例です。歴史実例に苦労していたようですが、織田信長の話が見つかってよかったですね。これもぴったりのいい実例です。
<第四段落>
 ゲームのことに触れながら、物と人とのかかわりが本来はどうあるべきかを示す自作名言でしめくくることができました。

☆字数もたっぷり書けました。作文テストは合格です。おめでとう!
                           

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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