対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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学校へ行く道、ある日の出来事 えせち
「ゴトゴトゴト。」
どこかで物と物とがぶつかり合っている音がします。それと同時にリビングライトが横に大きく揺れだしました。(書き出しの工夫)
「あっ、地震。」
その時ぼくは自分の部屋で学校の支度をしていました。ぐらぐらとしばらく横に揺れていつもよりうんと長い時間に感じられました。ぼくは机の下に隠れようか一瞬迷いましたが、リビングにもどりすぐにテレビを付けました。すると東京23区は震度3、千葉北西部が震源地でわりに大きかったことがわかり、とうとう大地震がきたかなと覚悟を決めました。(自分だけがしたこと)
「今日は地震がおさまるまで行かない方がいいんじゃない。」とお母さんの顔をのぞきこみました。お母さんもちょっと考えていましたが
「もし、また大きな揺れを感じたらすばやく体を守りながら安全な場所へ避難すること。それから携帯の災害伝言ダイヤルのかけ方はわかるわね。」とひとつひとつ確認しながら言いました。後から聞いたらお母さんは判断にかなり迷ったそうです。
いつも一緒に行くマッキーと駅で会いホームにいってみると人がうじゃうじゃいました。
電車はかなり遅れていてぼくたちの乗る時間にやっと前の電車が到着しました。
「やっと来たね、電車。」
ホームに入ってくる電車の窓をみるといつもの3倍ぐらいの人が乗っています。
ドアが開くとサラリーマンのおじさんのおしりがはみ出しています。
「これは、乗れないね、次のにしようよ。」
ぼくとマッキーはとっくにあきらめたのに3年生のりんたろう君はまるで竜巻に吸い込まれていくようにすう〜と押されてうまく入って行きました。(たとえ)
大きな声で、
「次の電車にしようよ。」
と言いましたがランドセルがはさまって出られなくなってしまいました。
「ぼくたち後で行くからね。」
「うん、わかった。」
そんな感じで次の電車を待ちました。やっと来た次の電車はもっと最悪で、今にも破裂しそうです。どうしてもぼくの体は入りそうにありません。
「ぼく、こんなのに乗ったらぺちゃんこになってしまうし吐きそう。」
横にいるマッキーも見たらうんざりしていました。今日は遅刻することを学校に連絡して、ゆっくりとまた次のに挑戦しようとしたけど時計をみたら1時間はたっていました。
「なんて最低な日なんだ。」
もうすっかりあきらめてお母さんの車がくるまで待って送ってもらう事にしました。(ダジャレ表現)
学校についたらとっくに1時間目は終わっていて、ぼくは損した気分になってしまいました。
2時間目は身体測定で今日は体力を使ったのでちょっぴりやせている気がしました。
そんな学校へ行く道、ある日の出来事でした。
講評 kan
こんにちは、えせちくん。これは先日の地震のことですね? 近いうちに東京近辺で大地震が起こるかもと言われていますから、こんなときは心配になってしまいますね。
<書き出しの工夫>は、地鳴りの音から始まりリビングライトがゆれているという情景で書き出すことができました。とてもよいですね。あとに続く「あっ、地震」という一言が大変効果的ですよ。大成功ですね。こんなふうにいろいろな書き出しにチャレンジしてみてください。えせちくんなら次々とアイデアが浮かんできそうですね。
不安な気もちで学校へ向かい通勤通学の人でごった返す駅での出来事を詳細に描写しています。とてもわかりやすく読み手の頭の中に容易にイメージが浮かびます。「いつもの3倍くらい」「おしりがはみでている」「今にも破裂しそう」などといった表現が光ります。その場の雰囲気をよくあらわしていますね。うまいです。たとえも抜群にさえています。
結局お母さんの車で送ってもらったのですね。ダジャレ表現もしっかり入れられました。そして、「体力を使ったのでちょっぴりやせている気がしました。」は、思わず笑ってしまいました。これは<心の中で思ったこと>になりますね。
今回も光る表現がたくさん使われ、充実した内容になりました。
☆送ってもらう事 → おくってもらうこと
ことはひらがなで書きますよ。覚えておこうね。
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