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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   読書と共に   いうや

本は夢中で読むという体験をする必要がある。その本はとにかく面白くて楽しい本である必要がある。テレビや映画、音楽などによって読書以上の楽しさを感じることができるが、テレビと本とは別物である。テレビは僕たちを自分の外に引き出すが、読書は自分の中に引き戻す。そしていつでもどこでもできるのだ。また本を開ければもうそこは別世界であり、数奇な運命を体験することができる。読書の楽しさの中で最大のものはこの自由感だ。僕も読書を一生の楽しみとしていきたい。
 ではどのようにすればその楽しみを一層楽しむことができるか。そのための方法としては第一に、本の中から楽しさが自然と沸いて出てくることを辛抱強く待つことだ。僕が小学校3年生の時にハリーッポッターが出始めたが、初めて読んだときはとても面白くは感じられなかった。何だか物語の出だしが急でなかなか筋が捉えられず、30ページぐらい読んで諦めてしまった。しかしその三ヵ月後、暇な時にたまたま手にして読んでみたら、だんだん面白くなっていき、時の流れさえも忘れてしまうほど熱中して読んでしまった。その後も欧米の書物を何度も読み、日本の書物との違いに気が付いた。日本のものはたいてい、ある程度始まりから面白いが、欧米のものは尻上がりに面白くなっていくのだ。どのような本でもいずれ面白くなってくるので、そこにたどり着くまで我慢することは大切だろう。もちろん初めから終りまで楽しいものはたくさんあるが。
 その方法は第二に、自分の好きなジャンルをたくさん読むことだ。伝記が好きならそのようなシリーズを集中的に読み、スポーツならスポーツ、SF小説ならSF小説と、決めてしまうといいだろう。その好きな本をひたすら読むと、自然と読書が楽しくなる。そのような状態になったら、多種多彩なジャンルのものを読み、本の世界を広げていけばよい。そうすれば読書したくなり、読書おたくになるだろう(笑)。
確かに映画や音楽など、読書以外で楽しむことも良い。しかし読書では「読書とは、自分の頭で考えることではなく他人の頭で考えることである」と、いう言葉もあるように自分ではすることのできない体験をすることができる。他人の貴重な体験を自分もし、いろいろなことを学んで人生が豊かになるだろう。今、そのような長所のある読書は、僕の宝物である。これからも本と一緒に生きていきたい。

   講評   huzi

 読書は自分の中に戻る体験であると同時に、別世界への誘いですね。自分を深く広くする読書。一生の楽しみとしていけるといいね。
  【生き方の主題】は、簡潔ながらまさにそのとおり。王道をいく主題設定です。
  【方法】が、ユニークです。しっかりと自分の頭で考えた個性的な意見を書くことができています。「本の中から楽しさが自然と沸いてくるのを待つ」これは、発見だなあ。さらに、海外作品には最初はストーリーが把握できにくいものがあるという指摘。漠然と思っていたことが、將くんに言われて、確信に変わったよ。評判のわりに、「おもしろくないなあ」と思っていた本。引き続き読んでみようと思いました。
 二つ目の【方法】は、一般に考えられることとは逆の考え方ですね。たくさんのジャンルの本を読みなさいと言われると、かえって読みたくなくなる。それよりも、好きなジャンルを追求「しまくる」のが、読書「オタク」への入り口なんだね。そういえば、私も好きな作家の本は暗唱できるぐらい読むことがあります。偏っていると言われようと、楽しみとしての読書なんだものね。
 結びは、再び【生き方の主題】に戻ってまとめられました。書き出しを簡潔に書いたのに対し、結びは厚みのある意見になったね。名言の解釈をきちんと行い、「宝物」など、印象的な言葉を選んだ成果が、ちゃんと読み取れます。

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