対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   水を得た魚   えせち

「ただいまぁ。」
「あー、また真っ黒になって帰って来てー。その体で廊下を歩かないでね!」
お母さんがタオルを持って来ました。そしてぼくをひょいと持ち上げて風呂場へ直行します。幼稚園の頃、ぼくは夏になると毎日のようにマンション内の公園の砂場で暗くなるまで遊んでいました。そして毎回びしょびしょになって泥だらけで帰ってくるのでお母さんには毎回山盛りの洗濯が待っています。ついつい砂場に水をまいてトンネルや団子を作りたくなるので毎回真っ黒でまるで『どろんこハリー』のようです。
その時お母さんがお風呂を沸かしておいてくれるので、すぐに入浴タイムの始まり。
「髪を洗ってはやく上がりなさい〜。」
ぼくは無視。いつまでも上がってきません。だって今度はお風呂の中で水鉄砲の射撃訓練だから。プシュ、プシュと天井めがけて発射する音はお風呂場中に響きます。そして雨もりみたいにぽたぽたと雫が落ちてくるのでぼくの頭はびしょぬれ。
ぼくは水が大好きです。なぜってぼくの名前には航という字が付いているからです。
お父さんとお母さんがヨットに乗るので海に関係する名前がつきました。
だからぼくは海にいくといきいきしてきてまるで水を得た魚のようだと言われます。
家では水仕事の手伝いもすすんで引き受けます。暑い日はお母さんが、
「そろそろあれやろうか。」
とベランダを指差すとぼくは何のことかすぐピンときて
「うん!やろう、やろう。」
とホースをベランダに引っ張っていき網戸のそうじを始めます。ぼくはこんな手伝いは積極的にすることにしています。たぶんお母さんも感謝していると思います。最初は長靴をはいているけど網戸に水をかけると跳ね返ってTシャツやズボンがぬれてくるので長靴の中も水たまりができます。パンツまでぬれているのでこれはちょっと気持ち悪い。最後は裸足になってブラシでみがきます。たまにホースから水が出てこなくなるのであれ?と思うとホースがくの字にねじれて水道の蛇口から水があふれていました。そんな時あーもったいないなと思うけど決してやめません。ある時ホースの口を指でおさえてスプリンクラーのように水をかけていたら太陽のひかりが当たって虹ができました。きれいな七色が光に当たって宝石のように輝いています。ぼくはこれがずっと続けばいいなと思いました。お母さんは夕立のあとの晴れた空が大好きだと言っていました。なんだかすっきりとして元気が出るそうです。
これから梅雨に入るけどじめじめしていやだな。はやく夏が来ないかな。ぼくはいつまでも子どものままで水遊びがしたいなと思います。  

   講評   hamura

 今回また読み直して、改めて上手だなぁ、と、感心しました。文体もリズムも独特のものがあって、とてもよく書けています。入力するとき、作文用紙を使うときと同じように、ひとつマス分をあけるのを、忘れないように。項目マークもうまく入りました!      

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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