対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日3224 今日2481 合計58041
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   赤ちゃん言葉   まめうしくん

 母親語ときわめて似ていながら非なるものとして、「赤ちゃんことば」という現象が広く流布している。日本語文化圏では、赤ちゃんは食べ物のことを指して「マンマ」と言うことが多い。そして、自動車は「ブーブー」、犬は「ワンワン」となる。もっとも赤ちゃんは外的事物の区別にまだそれほど長けていないので、ブーブーは動く人工物全体を、またヒト以外の動物すべてを指してワンワンで総称することもしばしばである。ところが、これら一群の単語は、おとなが赤ちゃんに向かって語りかける時にもまったく同じ要領で使用される。おかあさんは子どもに向かって、「ごはん食べる?」と聞くかわりに「マンマ食べる?」と尋ねる。あるいは道を走っている車を指さして、「ほら、ブーブーよ!」と教えている。おとなの使う赤ちゃんことばは明らかに赤ちゃんとの語りかけに際して特異的に用いられ、赤ちゃんの言語使用の次元におとなが同調することで、双方の間の交流を促そうとする努力の現われであるとみなすことができるだろう。 フランス語文化では、赤ちゃんことばはほとんど聞かれないのだという。わずかに「ねんね」が「ドド」、「おっぱい」が「ロロ」、「おしっこ」が「ピピ」、「うんち」が「カカ」の四語とあといくつかが散見されるだけで、それ以外には赤ちゃんに対しても、おとなに対するのと大差ない言葉の用法を使用する。ただそのフランスにおいてすら、母親語は歴然として存在する。確かにフランス人のおとなは、子どもに赤ちゃんことばを使うことはほとんどないかもしれないけれど、「小さな大人」に向けて、成人に対するのと変わらぬ語りかけを行う場合ですら、やはり口調の音は高くなり、また抑揚は通常以上に誇張されていくことが、明らかにされている。フランスでは子ども中心の家庭生活を営みがちな日本語文化圏とは、かなり著しい対照をなすことが多いようだ。たとえば日本では、夫婦でも、子どもができるとお互いに「おとうさん」「おかあさん」と呼び、孫が生まれると「おじいちゃん」「おばあちゃん」と呼び方を変えてしまう。自分の妻がなぜ「おばあちゃん」なのか、考えてみれば奇妙な話であるはずなのに、親族内の一番下の世代からみた人間関係の呼称形式にみんなが従順につきあう。
 赤ちゃんに対して大人に対するのと同じ対応をしたくないという自分がいる。いくらなんでも、赤ちゃんに対して、
「おい○○、飯くうか?」
とか、言いたくない。
 しかしまた、本来の日本語を教えてあげたい自分もいる。
「○○ちゃぁん。ご飯たべましゅかぁ?」
なんて、赤面的言語つかいたくない。
 フランスのように、ゆっくり、抑揚をつけて話せばいいと思う。

   講評   baba

 もうすぐ夏休み。楽しみですね!
 今回は「赤ちゃん言葉」。「赤ちゃん言葉」は不思議ですね。ここ何年かは乳幼児に「赤ちゃん言葉」を使う必要性はないといわれています。
 しかし、その考えに賛成の私(ばば)でさえ無意識に子どもに赤ちゃん言葉を使ってしまいます。日本文化がしみついているのですね。



○複数の意見
 自分の中の相反する二つの意見を書きました。たとえば親せきに赤ちゃんが生まれたとき、自分がどう対応するか考えるとおもしろいですね。
○総合化の主題
 適切な意見です。赤ちゃんは、高い音、ゆるやかなリズムに反応するそうです。「車」を「ブーブー」と言い換えても、早口で話したら何にもならないということですよね。
○体験実例
 身近に赤ちゃんがいないと体験実例を挙げるのが難しいですね。こういうときは、目のつけどころを変えるといいですね。
 たとえば、後半の一人の人の呼び方が「お父さん」から「おじいさん」に変わるというような、そんなことですね。
 あと十年経って自分に赤ちゃんができたら、弟さんは「おじさん」となってしまうわけですね、若くして(笑)。
○名言、ユーモア
 名言はがんばってください。いつか必ず役に立ちます。ユーモアはばっちりです。


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)