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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人間にとって片付けとは・・・?   ★07★

 昨晩母が苦労して片づけたおかげで、かなり快適そうな子供部屋になっていた。日常とは違う、とってつけたような空気が充満している。先生は私の机の上を見て、「お、机の上もきれいになっているね。だけど引き出しの中はどうかな」と言って引き出しを開けた。万事休す。もうおしまいである。ゴチャゴチャな引き出しの中を見た先生はプッと吹き出し、私と母はますます赤面した。先生がお土産を持って去った後、母は私に「アンタ、もっとしっかりしなきゃだめじゃないの」と、予想通りの小言を言った。私は母の小言を「はいはい」と軽く聞き流し、外へ遊びに行こうと思って店先を出た。
 私の学校ではいつも家庭訪問ではなく、個別面談というものをする。日本人学校もBritish School Of Amsterdam でも家に来てくれるのではなく、親が学校の教室へ行くのだ。British School Of AmsterdamはHomeroom があるわけでもないので、掃除はほとんどする必要はない。7月に学校が夏休みに入ったけれど、その前に掃除をしたわけではなく、思いっきり散らかしまくってパーティーをしたのだ。しかし、問題は日本人学校だ。日本人学校はとても大変な掃除を個人面談当日の帰る20分くらい前からバスに乗るまでの20分間手分けをして掃除しなければならないのだ。私はつくづく「毎日1分間ずつしていればこんなに苦労しなくていいのに〜」と思う。
 私の部屋もいつもさくらももこさんみたいな感じです。友達が来るというとその前の日に10分くらいかけてすべての巨大なものをベッドの中へ、そして小物をすべて引き出しの中へと入れる。私のお母さんは実際気づいていると思うけれど、「きれいだねぇ」とお世辞を言ってくれる。私はこの作文を書く前に部屋を片付けた。おばあちゃんを喜ばせるためだ。おばあちゃんに見せるときはきっと私のことだからこの段落を抜くであろう。(笑)ある日友達が汚い部屋を見たときに口をあんぐりさせて「この部屋・・・・・・だよねぇ」私は「うん、そうだよ!」といい気分で言った。その友達が私の部屋を歩いているときに友達が、「痛っ」私が「どうしたの???」と言うと友達の足から血が出ている。私が昨日捨てたホッチキスのしんが刺さっているのだ。それから私は少なくとも週に1回は掃除をするようにした。
 人間にとって片付けとは・・・。私が思うにいい気持ちで一日を過ごすためにする大切なものである。人間にとって小さな事をコツコツやっていく事は大切だと思った。たとえどんなに小さくても、「ちりも積もれば山となる」のだからそれを毎日繰り返せば部屋がきれいに見えるのだと思った。どんなに大変な片付けでも何でも最初からやっていれば苦労はしないはずだ。私もこれからはしっかり計画的に片づけをして過ごしていこうと思う。

   講評   nakahi

 礼菜ちゃん、掃除のことは「耳の痛い」話だったでしょう?自分の経験をとおして、第四段落目は特に上手にかけました。第二段落目、第三段落目の内容もとても面白かったですよ。ブリティッシュスクールでは掃除をしないのに、日本人学校では掃除をする。そうだよね。こういった違いは外国で週末だけ教えている日本人学校の先生からも問題視されます。ウィークデーに現地校に通っている生徒が週末の日本人学校の掃除の時間に「掃除は掃除のおばちゃんがすればいいんだよ」なんて言って、日本から来た先生達はすごくびっくりするらしいです。確かに、掃除のおばちゃんたちは掃除をすることでお給料をもらえるかもしれません。でも、どうだろう?自分達が勉強するところだから、自分たちで掃除することって当たり前じゃない?一度、ブリティッシュスクールの先生に「どうして私達は私達自身が勉強して使っているところを掃除しないのでしょう?」って聞いてごらん?どんな答えが返ってくるかな〜。先生も興味あるな(笑)

さて、今日は第一段落目の内容について、もう少し礼菜ちゃんが要約を上手に書くことができるコツを教えましょう。大事な文章を抜き取って書くことは上手になってきましたね。でも、そのまま抜き取ってしまっては、第二段落目以降で使う「私」と一貫性が無くなってしまいます。今回の例では、「昨晩母が苦労」で始まっているけれど、99%の人が礼菜ちゃんのお母さんだと思ってしまうよ。第一段落目が要約であることを読者に分かってもらうには、まずそのことを最初に書きましょう。「このさくらももこさんの文章は、面白かった。作者の母が苦労して(以下略)」のようにね。そして、私→作者、他の人は作者にとっての続柄(関係:例えば母→作者の母)と書くようにネ。

先生が一度書き直して見ます。どう、客観的な内容になったでしょう?

これはさくらももこの小さいときの話で、掃除についての思い出が書かれている。作者の母が面談の前夜苦労して片づけたおかげで、かなり快適そうな子供部屋になっていたというのだ。日常とは違う、とってつけたような空気が充満している。面談に来た先生は作者の机の上を見て、「お、机の上もきれいになっているね。だけど引き出しの中はどうかな」と言って引き出しを開けた。作者は「万事休す。もうおしまいである。」と思ったそうだ。ゴチャゴチャな引き出しの中を見た先生はプッと吹き出し、作者と母はますます赤面した。先生がお土産を持って去った後、母は作者に「アンタ、もっとしっかりしなきゃだめじゃないの」と、予想通りの小言を言った。作者は母の小言を「はいはい」と軽く聞き流し、外へ遊びに行こうと思って店先を出た、こういう内容である。

要約は自分の話ではないということを忘れないようにね。

[正誤]
この段落→この文章(じゃないかな?)
う。(笑)→う(笑)。
ある日友達が汚い部屋→ある日友達が私の汚い部屋 (でも、この文章自体は唐突(とうとつ)な感じがするから、例えば、「私も自分の汚い部屋で恥ずかしい思いをしたことがある」などの文章をつけましょう。そしたら、おばあちゃんの話から、内容がかわったんだなと読んでいる側もわかりやすいですョ)

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