対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日3224 今日1536 合計57096
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   片付け   さぼてん

 その日は家庭訪問で、さくらももこさんの部屋にも先生が入ってくるそうだ。もちろん、和室なんかは、母が畳まで取り替えたのだ。問題のももこさんの部屋には、日常とは違う、とってつけた空気が充満しているように綺麗に片付いていたが、引出しの中を開ければ、片付けられなかったものがごちゃごちゃに入っている。所詮、茶番に過ぎないのだ。そして、先生がきて、なんと、引出しを開けた。万事休す。それを見た先生はプッと吹き出し、ももこさんとそのお母さんは赤面した。
 私の学校の家庭訪問では、部屋に入ってくることはしない。だから、ももこさんは運が悪かったんだと思う。そして、私は運が良かったのだと思う。いうまでも無いが、私の部屋も物凄い。特に机の上。机なのか物置なのかゴミ箱なのか分からないような感じで、それこそ先生が来るなんていったら私も引き出しにホイホイ放り込んだかも知れない。だけど、私にはもうひとつ得策があるもし、その先生が子供部屋しかこないなら、他の部屋に何でも放り込めばいい。例えば絶対に入ってこない風呂場とか納戸に。これは、友達が大勢来るとき一回やった事がある、納戸に漫画や本や鉛筆やなんやかんや・・・入れたことがある。
 母が、友人が来るからと、リビングに普段はひかないテーブルクロスなんかを、わざと斜めにかけてみたり、庭でつんできた花なんかを花瓶に入れて「いつもこうしてあるんです」と言わんばかりに飾る。そして多少の生活感を織り交ぜながら(例えばリモコンやティッシュボックスをそのまんま出しておくなど)。
だけど、綺麗なのはそこまでで、他の部屋は、リビングの無駄なものを放り込むので余慶ごちゃついている。この部屋にあったものがこっちの部屋にちょっと移動しただけで、この部屋の汚れ度が六十%、こっちの部屋の汚れも六十%だったら、こっちの部屋が百二十%に変わっただけの事で、たいして変わりは無いのだ。だからそれは「片付け」とは呼べなくて「人の目を気にして物を動かしている」だけなのだ。
 人間にとって人の目を気にするということは誰にでもありゆることだ。特に日本人なんかには多いのではないのか。本当に片付けようとしたら結構大変なもので、本当に片付けるというのは大掃除くらいしかあまりやらないものなのだ。塵も積もれば山と成るというけど、日ごろからちまちまと片付けていく事は容易でなくて、汚すほうがたやすいのだ。でもそれも当たり前で皆がそうなのだから、片付けをやらなすぎるのも悪いけど、ちまちま出来なくたって悪すぎる事ではないんだ。(とかいって、自分をかばおうとする。)

  その日は家庭訪問で、さくらももこさんの部屋にも先生が入ってくるそうだ。もちろん、和室なんかは、母が畳まで取り替えたのだ。問題のももこさんの部屋には、日常とは違う、とってつけた空気が充満しているように綺麗に片付いていたが、引出しの中を開ければ、片付けられなかったものがごちゃごちゃに入っている。所詮、茶番に過ぎないのだ。そして、先生がきて、なんと、引出しを開けた。万事休す。それを見た先生はプッと吹き出し、ももこさんとそのお母さんは赤面した。
 私の学校の家庭訪問では、部屋に入ってくることはしない。だから、ももこさんは運が悪かったんだと思う。そして、私は運が良かったのだと思う。いうまでも無いが、私の部屋も物凄い。特に机の上。机なのか物置なのかゴミ箱なのか分からないような感じで、それこそ先生が来るなんていったら私も引き出しにホイホイ放り込んだかも知れない。だけど、私にはもうひとつ得策があるもし、その先生が子供部屋しかこないなら、他の部屋に何でも放り込めばいい。例えば絶対に入ってこない風呂場とか納戸に。これは、友達が大勢来るとき一回やった事がある、納戸に漫画や本や鉛筆やなんやかんや・・・入れたことがある。
 母が、友人が来るからと、リビングに普段はひかないテーブルクロスなんかを、わざと斜めにかけてみたり、庭でつんできた花なんかを花瓶に入れて「いつもこうしてあるんです」と言わんばかりに飾る。そして多少の生活感を織り交ぜながら(例えばリモコンやティッシュボックスをそのまんま出しておくなど)。
だけど、綺麗なのはそこまでで、他の部屋は、リビングの無駄なものを放り込むので余慶ごちゃついている。この部屋にあったものがこっちの部屋にちょっと移動しただけで、この部屋の汚れ度が六十%、こっちの部屋の汚れも六十%だったら、こっちの部屋が百二十%に変わっただけの事で、たいして変わりは無いのだ。だからそれは「片付け」とは呼べなくて「人の目を気にして物を動かしている」だけなのだ。
 人間にとって人の目を気にするということは誰にでもありゆることだ。特に日本人なんかには多いのではないのか。本当に片付けようとしたら結構大変なもので、本当に片付けるというのは大掃除くらいしかあまりやらないものなのだ。塵も積もれば山と成るというけど、日ごろからちまちまと片付けていく事は容易でなくて、汚すほうがたやすいのだ。でもそれも当たり前で皆がそうなのだから、片付けをやらなすぎるのも悪いけど、ちまちま出来なくたって悪すぎる事ではないんだ。(とかいって、自分をかばおうとする。)

 

 
 
 
 
 

   講評   yama

 こんにちは。片付けというものは苦手な人が多いものですね(笑)誰もが清潔な部屋でくらしたいと思う反面、日々の生活に終われているとあっという間にちらかってしまいます。片づけ上手な人は気付いた時にすぐ片づけるそうです。性格によるものが大きいのかもしれませんね。

<構成>要約は量もちょうどよく、きれいにまとまっています。作者の名前を入れて、より読み手に分かりやすい工夫をしてくれました。
<題材>もしも家庭訪問で部屋に入ってこられるならどうするか…。なるほど!納戸やお風呂に物を移動するというのはいい手だね!いくらなんでも先生もそんなところまではのぞかないでしょう。でもまた元に戻すのが大変そうかも…。またお母さんの実例も分かりやすくてよかったです。結局ちらかり度合いはなんら変わってないということだよね。片づけではなく人の目を気にして物を動かしているだけだという表現にも納得!です。
<表現>ユーモア表現は相変わらず得意だね(笑)先生も身につまされる話題だからというのもあるかもしれませんが、「多少の生活感を織り交ぜながら」や「自分をかばおうとする」など思わずふきだしてしまいました。楽しい感想文に仕上がったね!
<主題>塵もつもれば山となるということわざを引用しつつ、「人間にとって人の目を気にすることは誰にでもありうることだ」とまとめてくれました。特に片づけなどの場合においては、人目を気にしないよりは気にする方がいいよね。無理に理想論をのべるのではなく、さぼてんちゃんらしく自分の目線でまとめることができていますよ!


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)