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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   せみを取った達成感   レックウザ

 ミーンミーンミーーン・・・・・
 それは私が外国から帰ってきたばかりの時の夏だ。日がかんかん照っていて、汗でびっしょりの毎日だった。その頃家はまだ建てていなかったので、祖母の家に泊まっていた。
 祖母の家では毎日、長いさおを持って家の前でせみ取りをしていた。祖母の家の前にはたくさんの木があった。なので、せみを取るにはもってこいの場所なのだ。せみを取るときは、いとこといっしょに取った。私はせみ取りに行きたいと言うわりには全然せみなど取らない。いとこがせみを取っているのを黙って見ているだけであった。時々いとこといっしょに取った。
 ある日、私は急に自分だけでせみを取りたくなった。自分のさおを持つと、木にいるせみを探した。そしてアブラゼミを見つけたのだ。私はおそるおそる近づいた。そしてまるで棒で何かをたたくようにバンっと木をさおでたたいた。私がさおのあみの中を見てみると・・・・。何も入っていなかった。どうやら失敗したらしい。少しがっかりしたが、またせみを探した。また木をたたいた。また失敗した。これが何回も続き、とうとう夕方になってしまった。母たちが、
「もう家の中に入りなさい、真っ暗になるわよ。」
と言った。それでも私は夢中でせみ取りをした。気がつくと、もう真っ赤な太陽が山の向こうに沈もうとしていた。そろそろ真っ暗になる。私は次のせみで最後にしようと思った。そしてまたアブラゼミを見つけた。どうせまた失敗だと思ったが、一応取ろうとした。気づかれないように忍び足でせみに近づいた。バンっと木をさおでたたいた。私はどうせだめだろうとさおを木からはなそうとした、そのとき・・・・。あみがもぞもぞ動いていた。ついにせみを捕らえたのだ。私はそのとき、どんなにうれしかっただろうか。まるで背負っていた重い荷物が軽くなったようだった。私は取ったせみを虫かごに入れ、狂ったように家に飛び込んだ。そして、
「お母さん、せみを取ったよ!自分だけで取ったんだよ!」
と叫んだ。
 やはりせみを初めて取るときの気持ちはいい。何回も苦労してやっと取れたものは最高に気持ちいい。私は「失敗は成功のもと」とはこのことだと思う。何回も失敗して、それがあとで成功のもとになるのだ。

   講評   hoemi

理菜ちゃん、こんにちは。今回はリズム感あふれる文章で作文を仕上げてくれたね。理菜ちゃんが狙いを定めて一生懸命せみを取ろうとしている姿が目に浮かぶようだったよ。たいへんよく書けました!
【書き出しの工夫】
せみの鳴き声から始められたね。そして、その後に続く文章が簡潔だけれども2段落目にうまくつなげられていて良かったよ。
【体験実例】
せみ取りについて、どうして自分だけで取りたくなったのか、どうやって取ろうとしていたのか、取れるまでの過程、そして取れた時の喜びについてなど多くのことを盛り込んで書けたね。長短混じった文章で文の流れをうまく作れたね。テンポの良い文章なので一気に読めたよ。
【たとえ】
「まるで棒で何かをたたくようにバンッと木をさおでたたいた」とせみ取りの様子をうまくたとえることができたね。セミ取りに対する気合いが十分に入っているのが伝わってくるたとえだね。よくできました♪
【わかったこと】
何度も失敗した後の成功というのは本当に胸が達成感であふれるよね。その感覚、よ〜く分かるよ。自分だけでせみが取れたと喜びはしゃぐ理菜ちゃんを思わず想像してしまったよ。失敗なくしては成功はありえないことを体験できて良かったね! 「失敗は成功のもと」を引用しながら作文をうまく結べたね。

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