対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   神に願いを   晋也

 生きもののように焔をあげ、やがて燃えつきて灰になっていくかつての火の姿には、霊的な生命を予感させる存在感があり、すべての人びとの心に、火の思い出にまつわるさまざまな感情を呼び起こしたものだったが、そんな火との対話さえ、最近では次第に忘れられていく。それに代わって、家庭の中には、電気釜や電子レンジが現れ、石油ストーブやセントラルヒーティングが普及し、かつてのランプの焔のまわりに広がっていた闇のしじまは消え失せて、いたるところに真昼のような人工照明の空間が出現してしまったのである。私は、便利さに流されることなく、生きるための知識や知恵を自らの身をもって習得していきたい。
 そのための方法としては第一に、便利なものに頼らず、自分の手足を使うことである。私は、マッチを擦ることができる。当たり前、という声が聞こえてきそうだが…。学校の理科の実験でアルコールランプにマッチで火をつける、ということになった時に「怖くて擦れない」「こんなのできない」といった声を聞いた。それを聞いて、私は少し驚いた。その時の私は、何故か1,2回で火をつけることができたからだ。今の時代はライターやチャッカマンなど、子供でも簡単に使うことのできるものが増えているからか。と思ったが、何だかすっきりしなかった。今の授業は、先生がライターで火をつけてくれる、というのもあるから今後マッチを扱えない人は更に増えてしまうのではないか。
 また第二の方法としては、学校教育においても、机上の勉強だけではなく、実体験にもとづく学習を取り入れていくことである。学校に絵画部という部があるのだが、その顧問の先生の知り合いか誰かの農家へ今度行こうか…。という話がある。他に、学年の日に三年全員でデイキャンプをしようという話もあり、意外?にうちの学校は自然に触れる機会が多い。あと、私の幼稚園では畑があり、たまに収穫に行き、その日の給食で食べる、といったことをしたりしていた。嫌いな食べ物の時は辛くて辛くて…。(笑)職業体験に行ったり、餅つきをしたり、バーベキューをしたり。皆とわいわい楽しくやりながら、自然に触れられて。こういう授業こそ、本当のゆとり教育というのではないか。
 確かに、一度便利になってしまった生活を変えることは難しい。しかし『私たちの人生は、私たちが費やしただけの価値がある。』という名言があるように、私たちは、自分の手や足を使って、生きるための知識や知恵を身につけていくことが大切だ。ということを常に忘れずに生きていきたい。キャンプファイヤーをしたときに、願い事を書いた紙を火の中に投げ入れているのを見た。「最初はな〜にしてるんだろう?」と疑問に思っていたが、あれは昔からいる火の神(副校長…!?)に敬う気持ちも込めてお願いをしていたのではないか。そう考えると、昔と形は違っても神を敬うという気持ちは変わらないのだな、ということが感じられて幸せな気分になれる。

   講評   miri


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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