対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日2566 今日2113 合計4679
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   自分の器をせまくするのは先入観   えせち

 同じ名前がついている花でもよく見ると、一つ一つそれぞれの表情を持っている。人間の社会も同じだなあと思う。頭の良いのもいれば悪いのもいる。美しい人もそうでない人も、病気の人も、健康な人も・・・。「あいつは、ああいうやつなんだ」とほんのわずかしか知らないうちに決めつけてしまうことがなんと多いのだろう。先入観を持って自分のわずかな秤で決めつけてしまうのなんて全く間違っていると思う。
 先入観とはある物事について実際に見たり聞いたりする前に、頭の中にできている考え。この言葉はあまりよい使われかたをしていないと思う。ぼくは先入観を持っている為、損をすることがよくある。苦手な野菜をそっとよけようとするとお母さんから、
「騙されたと思って食べてみて。」
 とよく言われる。騙されて食べてみて美味しかったはエリンギだった。見た目は薄くて存在感がなく、まるでどうでもよいザコカードのようだ。しかしその食感は「ぼくの事ずっと忘れないでね。」といつまでも口の中でアピールしている。また、さしみを食べられるようになったのも最近のことだ。生魚を今まで食べられなかったのは生き造りのアジの口がパクパクしていたからだ。ぼくは今まで損をしていたようだ。
 しかし得をしたこともある。ぼくは、勉強をはじめる前にいつも「こんなにやらなければいけないのか~。」とページばかり数えてがっかり肩を落とす。つい時間がかかるぞと見た目で判断してしまう。終わらなければ遊べないので集中してはやくやる。そうするとおばあちゃんからご褒美をもらえる。
 また第一印象で友達を決め付けることも多い。「イイ子」だと先入観をもっていて接していると期待通りの行動をしないとがっかりする。反対に「いやなヤツ」だと決め付けていると案外いいヤツだったりする。だから失敗することもたくさんある。まだまだぼくは井の中の蛙である。世間がせまい。お父さんがよく器がせまいとか広いとか言っている。また自分の器を広げていくのは自分自身だとも言う。広げるの好奇心。せまくするのは先入観。器は本当に大きい方がいい。大は小を兼ねるし。
     

   講評   hamura

 今回もたいへんよくできました。要約がすばらしいです。これだけの字数で要約ができるのは、読解力があるのだと思います。また、感想文も的を得ていて上手です。航之介くんの文章でなにがとくにいいかというと、たくさんの事例(体験例や聞いた話知っている話)がいつも出てくるところです。これは文章以前の問題、ふだんの生活姿勢の積極性があらわれるのだと思います。その上に、それらを描写する文章力もあります。「口の中でアピール・肩を落とす」それにことわざなど、多様な表現力が光っています。さらに今回のような感想文の場合、意見をはっきり分かりやすく伝えることも大事ですが「損を・・よくある・損をしていたようだ・得をしたこともある・世間がせまい」というように、「損か得か」を基調にして端的に述べられています。結論に至るまでの考えがしっかりできているから、このように短く決められるのでしょう。「広げるのは・・」から最後までの部分は秀逸です。エッセイストのような、歯切れのいい名文ですね。 

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)