対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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情報の使い方 えあゆ
情報の使い方
文音
子供の頃に、道に迷わなかったのは、地図を使わなかったからではないだろうか。動物は、地図を持たないが、その代わりに習慣によって獲得した目的地までの道筋や情報を、無意識のうちに蓄積していて、その情報に忠実に行動する限り、動物は迷いにくい。人間は動物と違い、他人の行動の結果である地理的な情報を地図として受け取り、いくらでも利用できる。しかし、行動の可能性が増えるということは、道に迷う可能性にもつながってくる。人間の作り出した情報は、行動の助けになると同時に、反面、使い方がきちんと身についていない限り、逆の結果につながる危険すらある。(要約)
確かに、私たち人間には他人の情報を地図として受け取る必要があると意見がある。例えば、私達家族が以前海外に旅行に行った時のことであった。そこには、私たち全員が生まれて初めての国であった。ある日、(私の家族は方向音痴ということから・・・笑)完全に道に迷い込んでしまった。そんなときに私たち家族を救ってくれたのは、日本から持っていっていた「ガイドブック」であった。まさにこれは、私達にとって窮地に一生であっただろう。だから、今ではどんな外国へ行くときでも、私たち家族は「ガイドブック」を手放さないことにしている。(複数の意見1・ことわざ・ユーモア表現)
しかし、自分の小さい頃からの知恵を日常生活の中で活躍させるべきだという意見もある。例えば、世界中から批評されている芸術家たちはどうだろう。この人たちが、もし他人の情報を使って作品を仕上げていたとすれば、ほとんどの人たちの作品が同系統となり、芸術ではなくなっていたであろう。芸術というものは、人と違ったような作品だからこそ社会が成り立っていくものであると私は考える。(複数の意見二・社会的実例)
確かに、私達人間には他人の情報を地図として受け取る必要がある。という意見も自分の小さい頃からの知恵を日常生活の中で活躍させるべきだ。という意見のどちらも大切である。しかし、一番大切なことは自分に与えられた情報を上手に生かしていくことである。また、「理想に到達するための手段はまた、理想への到達を阻む障害でもある。」という名言もあるように、全て自分の思ったとおりに物事が解決するわけは無いのだから、解決させるためには、身の回りの情報をどのようにして使い分けるかが問題であると私は考える。(総合化のまとめ・名言)
講評 hota
8月の第2週は休み宿題となりましたが、ちゃんと休まずに書いて送ってくれましたね。ヒントを見て自分で書いたのですね。さすが文音さん、普段通りにしっかり書けていました。
要約はバッチリです。必要なところを、うまくまとめてありました。
複数の意見と、「反対意見への理解」「総合化の主題」「名言の引用」も、無理なくつながっていますね。「体験実例」と「社会実例」も入って、全体としては、そつなくまとまっています。平均レベルはクリアしていますから、さらなるレベルアップのために、細かいことをいくつか、書いておきますね。
2つの意見は「他人の情報を地図として受け取る必要がある」「小さい頃からの知恵を日常生活の中で活躍させるべきだ」でしたね。前者は地図に限定せず、「他人の情報をうまく活用していく必要がある」の方がいいかな。後者は、「小さい頃から経験を積み、自分で問題を解決していく力をつける」などとするといいかな。各実例は、今のままでもOKです。
あと、「窮地に一生」というのは、「九死に一生を得る」を、わざともじってあるのかな。それはそれでユーモア表現ですが、もじる時は『「九死に一生」ならぬ「窮地に一生」であった。』などとわかりやすく、ね。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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