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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自立と協力   れもん

 「県か国に責任をとってもらいたいですね。」
台風で家を失った人の言葉だ。
「何で動かないんですか。動かないと困りますよ。」
地震で電車が止まり、ホームで待機している人の言葉だ。
これらの言葉には、日本人の国民性が色濃く表現されているような気がする。確かに、突然の出来事で、気持ちが動転していることもあるが、自然災害が誰の責任ではないことも、電車が、安全第一で運行しなければならないことも、全て当然のことと分かっているはずだ。しかし、日本人には誰かに助けてもらうことが当然、というような見解があるような気がする。世界の中で、「優柔不断な日本人」が板についてしまった根本にも、このような精神が根付いているからだと思う。何故、日本人は優柔不断、自立できないのであろうか。その原因は、親子関係を探ると、見えてくる。自由の国・アメリカでは、子供は一度、親に突き放される経験をするという。つまり、アメリカと日本の親の子供に対する感覚は極端に異なるのだ。アメリカの親は、いつか自分の息子や娘が巣立っていくのを知っている。しかし、日本の親は、いつまでも自分の傍らに居てほしい、自分の子供を手放すことに対する恐れが心の底にあるようだ。ニートやフリーターが増加する根本にも当てはまるかもしれない。しかし、日本人は、協力し合うことについては長けている。。最近、アメリカのハリケーンの被災地での強奪などが話題になっている。これ程の規模の災害を日本に当てはめるには無理が生じるが、例えば、阪神大震災の場合。復興作業の様子では、多くの人がボランティアに行ったり、芸能人が訪問に赴いたり、割と良いニュースが多かったように感じる。協力できるが自立できない日本人と、自立しているが、協力できないアメリカ人。一体、どちらの観点を大事いすべきなのだろうか。
 第一に、自立すべきだ、という意見がある。世界にどんなに大勢の人がいるにしても、結局自分は一人である。日本人の自殺率が年々増加しているのも、日本人が弱いからではないか。日本人は海外に行っても、日本人同士で固まってしまうという。それは、常に守られてきたために、孤立するのが怖いのではないか。日本人は、いつも、自分は一人ではないという実感に満足感を抱いてしまっているように感じる。そこで、もし周囲に誰も居なくなってしまったとき、一体どうすれば良いのだろうか。やはり、国際交流が盛んになる、これからの時代、ある程度、一人で生きられる強さを身に付けないと、本当に孤立してしまうのではないか。(複数の理由Ⅰ)
 一方、助け合い、協力することも大切だ、という意見もある。弱い日本人だからこそ、分かる心や感情があるのだと思う。私は部活で、映画について調べている。その中で、邦画と洋画を比較したとき、邦画のヒットしている作品は、最後に恋人が亡くなったり、目が見えなくなったりと、割と情緒的な部分が多く含まれるのに対し、洋画は、アクションや、ハッピーエンドで終わる作品が多く、単純かつ、娯楽の道具となっている傾向がみられた。このように、他人の痛みが分かる日本人の感覚や、助け合いの精神を知っている日本人は世界においても貴重な存在となるのではないか。(体験)(複数の理由Ⅱ)
 このように、確かに助け合うことも自立することも大切なことだ。しかし、「脱皮できない蛇は滅びる」という名言もあるように、一番大切なことは、その目的を達成したり、結果を出すことである。グループの中で、自分一人で勝手に行動して、失敗してしまったり、同情しあいながら、目的を捨ててしまったりしては、何にもならないのである。弱さも強さも活かせるような人間関係を形成していくことが大切なのである。(総合化)(名言)
                 
        

   講評   nara


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