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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   規則と自由   梅好き

 まず人間は、人間自身を飼育しているのではないか。ヒトを生物の一種とみなした場合、個人レベルではなく、人間自身がつくった社会システムに依存して暮らしている点がある。飼育動物を例にして考えてみると、比較生態人間は自らを自らで飼育し、馴化している。自己飼育、自己馴化である。一般には、これは否定的で比喩的にしかとらえられない。だれも自ら好んで飼育され、ならされていくことなどないと感ずるからである。だが、私がこれにこだわったのは、ここでいう自己とは個々の人間の行為の上での自己ではなく、ものごとの自己発展の上での自己である。人間というもののあり方が、自ら飼育していくという意味である。(要約)私は、ほどほどな自己家畜化は必要だと思う。(是非の主題)
 まず理由の一つに、規則正しい生活をすることで、一日、一日を有効に使うことができるからだ。(複数の理由一)わたしの学校はつい1週間くらい前まで、夏休みだった。普段の夏休みは毎日寝坊して、暑いからといって冷房のがんがん効いた部屋に閉じこもって、本を読んだりゲームをしたり。もっと暑い日には、プールに一日中いたり。毎日ってわけではないけれど、そんな日が多かった気がする。宿題さえやればもうなにをしてもいい。そんな風にあっという間に過ぎていってしまうものだ。でも、今年はそんなことしていられなかった。私の学校は前期、後期の二期制だから期末が休み明けすぐにやってくる。そんな状態なのに、部活まで毎日のようにある。こんなに切羽詰った状況だけど、「何時にチャイムが鳴る」なんて規則、うちにはない。だから、規則正しい方がいいと私は身に染みてわかった。
 また第二の理由として、みんなが自由気ままに生活していたら、社会の秩序が保てなくなってしまうからだ。(複数の理由ニ)今はコンビニがあるから、最低限のものはそこで買えばいいだろう。でも、いつかコンビニだって在庫が切れるときが来る。その時にもし、仕入れ先の会社がその日の気分によって休んだりしていたら、コンビニもだめになる。また、バスや電車がもし運転手のその日の機嫌などで、運行するか決まるなんてことになったら、どうなるのだろう。みんながばらばらに過ごすことによって、言い過ぎかもしれないが、いつかこの地球は滅びると思う。(笑)(ユーモア表現)だれもが勝手な生活をするわけにはいかない。
 確かに、人間にとって自由な時間というのは必要だと思う。わたしはこの前、「モモ」という本を読んだ。灰色の男たちは、人間の無駄な時間を全て盗み取ってしまう「時間どろぼう」。本を読む時間も、寝る時間も、しゃべる時間も無駄だという。そこまではさすがに制限する必要はない。でも、「毎日自由」はおかしいと思う。『人はその制服のとおりの人間になる。』という名言のように、社会で決められたルールに従って、生活するべきだとわたしは考える。(名言の引用)

   講評   jun

 要約が長すぎるのではないかと心配していたけれど、第二段落以降も、その要約の長さとバランスを取りながら書き進めていくことができましたね。1200字をこえる字数は立派です。

 自己家畜化とは、あまりいい響きの言葉ではありませんが、確かに私たちは、社会の制度の中で、自らを飼育しているような一面もあるかもしれませんね。現代社会の中では、この自己家畜化を完全に否定するわけにはいかないようです。
 けじめのある生活を送ることで、有意義な時間が生まれるという第一の理由はそのとおりだと思います。夏休みの体験実例は、誰もがうなずけるものでしょう。
 社会の秩序という点から考えた第二の理由もそのとおりですね。ごく一部が好き勝手なことをしただけで、社会のしくみが崩れてしまうということは十分に考えられます。
 結びは、読書実例を入れながら、自分の言葉で見事にまとめることができました。

▲話し言葉をそのまま使わないようにしましょう。
 「毎日ってわけではないけれど」→「毎日というわけではないけれど」
 「こんなに切羽詰った状況だけど」→「こんなに切羽詰った状況だけれど」

☆作文テストは合格です。おめでとう! 森リン89点はすばらしい点数ですよ。
                             

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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