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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   相対的と絶対的   りんこ

 形はどこにあるのだろうか。形は物のほうにある。すなわち形は物の属性だという。見えなくても、触ってみれば物の形もある程度形が分かる。それは物が本来、形を持つからである。もうひとつの見方では、形は頭の中にある。目がなかったら、物は見えない。その目は脳に連絡している。確かに、触れってみれば物の形もある程度分かるが、大きな物体を撫でてもとても「一目」では分からない。目は大変有効な感覚器だが、あまりに有効なので案外気付かないことがある。例えば、物の大きさが分からない。大きい小さいは見れば分かると思うかもしれないが、それは相対的な大小である。視覚系は、その中に絶対座標を持ち込むようには、進化してこなかった。あえてそれをしようとすれば、ずいぶん正確な目が出来たかもしれないが、いちいち座標を定めるために計算量が膨大になり、いきなり大きな脳を作らなければならなかったかもしれない。
 私は、相対的に物を理解することは大切だと思う。例えば、私はオーケストラクラブと言う楽器を演奏するクラブに入っていて、チェロを弾いている。音楽を演奏するに当たって、一つ一つの音を正確に弾いていっても決して面白くない。そこで、一つ一つの音を正確にしようとして弾くのではなく、皆で音を一致させることで、相対的に考えながらここのパートは音をもう少し高くしたほうがいいとか、もう少し早くしたほうがいいとか、そういうことが分かり、とても面白くなると思う。
 しかし、絶対座標を使って理解することも大切だと思う。例えば、家を作るときに、大体の目あすで柱を建ててはいけない。家の柱は、絶対座標を使い正確にはかって作らなくては、家が崩壊するかもしれないからだ。
 確かに、相対的に物を理解することも、絶対座標を使って理解することも大切だと思う。しかし、もっとも大切なのは、「出来上がった規則を何とか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変えていくことが、真に規則を生かす道である。」と言う言葉のように、何事も、人と調和して考えていくことだと思う。(総合化)

   講評   huzi

 オーケストラクラブでのチェロの腕前は上達しましたか? 大きな楽器を操れる人ってかっこいいと思うよ、がんばってね。
  この長文は、今学期の課題の中ではユニークな話題を提供していますね。目は大きさがわからない! 考えたこともなかったけれど、確かにそのとおり。
  相対的判断が大切な場合と、絶対座標による判断が必要な場合をわけて、【複数の意見】にしましたね。相対的判断を行う場合は、周囲の様子をよく観察して想像力を働かせなければなりません。でも、それが楽しみを生むのですね。ピアノの調律をしている人の話によると、機械で測って正確な音に合わせた場合、音階として聴くと不自然なので、人間の手でわざと音をずらすそうです。
 絶対座標の説明に書いた建築の例、これは電話でのヒントに忠実に書いたね。(目あす→目やす/目安) 家のほかに、似たものを探してもう一つ追加を期待したいところ。
  【総合化】においたのは、「調和」という結論ですね。「調和」は相対に近いように思うのですが、「相対的ではない調和」について説明するなら、どんな意見になるかな。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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