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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人間の自立と依存   じょー

 文化というものは、国によってそれぞれ違う。ドイツ(ヨーロッパ)と日本の日常生活を比べると、先方の長所も短所も、一般市民における意識の堅固さに関するのである。彼らは職業、地位、階級等の差別なしに人間は市民として互いに対等なのである。また日本の生活意識においては、一部の人を除いて、これが全く欠けているのである。方法や手段は富んでいるほうが良いが、到達点は全てが強い対等の人格となるのが目票ではないかと私は考える。人々が集団的になっても不動でなければなるまい。日本人には、ドイツのような不動さが必要なのだが、それが短所まで行ってはならないのである。(要約)
 個人の自立や尊重は大切であると思う。つくづく最近のニュースで報道されている事件は、ほとんど親と子の中での問題が多いと感じるのだ。高校何年生が親を殺害、また親が子供を殺害だの、原因は親子関係にあるものばかりである。私が思うに、(例外もあるかも知れないが)子供が親を殺すのは今まで愛情を沢山受けていたのに、それがある日、子の自立のためと突き放す、そうするとなかなか自立できない子供は吹っ切れてしまうのだと。甘えんぼな弟もそうならないかと心配だ。(笑)それには、小さいときからも、子供も一人の人間という見方もしなければならない。
 しかし、よそよそしさだけが必要なわけではない。我々は時に支えとなるものが必要となってくるのだ。これは、私が体験したことで、去年の夏休みに経験したオーストラリア短期留学の話である。初めてお世話になる向こうの姉妹校に行ったとき、私は毎年日本にやってくる留学生歓迎の会を思い浮かべていた。私たちも、留学生が日本で寂しくならないように、話題を合わせたり、なるべく英語を使ったり、廊下で会ったら「Hello!」と声を掛けるように励んだのだが、こちらが訪問すると、驚いたことに歓迎会どころか、授業は淡々と(紹介されることも無く)続きいかにも、「前からここの学校の生徒」扱いだった。日本での留学生とオーストラリアでの留学生の触れ方は異なるのだなとしみじみ思った。特に英語のできない私は、英語が溢れ返る教室で、ただポツンと学校の夏休みの宿題をやっているだけであったのだ。少しは、話し掛けてくれても良いのに……
 個人の尊重、他人からの支援は共に大切であるが、それらはどちらも極端であってはならない。個人は個人という考えが強すぎてしまうと、あまりにも冷たくなってしまい、また、依存が強いと将来自立できなくなってしまう。要するに、それぞれをバランスよく補っていかなければ人生はあまり良いとは言えないのである。(総合化)

   講評   nane

 第一段落は、状況実例にして書いてもいいですよ。要約という形ももちろん勉強になるけど、小論文の試験などはすぐに今日の状況になることが多いから。
 第二段落の親子の問題は、よく書けた。親子関係にまつわる事件が続いている。この根はいろいろあるだろうけど、この作文のように、「私はここが原因だと思う」というのは、いい書き方。自分なりの見方をすることは大事だからね。弟の話は、ユーモア実例で面白い。弟、怒りそう。(笑)
 第三段落のオーストラリア短期留学もいい例。向こうの人は、日本人とは違って、自分から主張していかないと評価してくれないからね。その点、日本人は他人に気を遣う点が特徴という世界でも珍しい民族なんだろうね。
 第四段落は、「バランスよく」と書いてしまうと折衷案的。AB二つの意見を総合化した意見というのは、「大事なのは、相手Aでも相手Bでもなく、それを受け止める自分Cである」というような書き方。今回でこの練習は終わりだけど、総合化というのは奥が深い。これからも折に触れて考えてみよう。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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