対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日2569 今日1719 合計4332
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   知識と知恵   えよさ

 今世の中にはインターネットの普及などにより、多くの情報が行き交っている。私たちは容易にそれらの情報を得ることが出来、多くの知識も得ることが出来る。しかしその一方で、記憶力や知識はあっても、考える力、思考力の不足が問題視されている。私たちは、このような時代に、情報や知識とどのように向き合っていけば良いのだろうか。
 日本人は思考力が欠けている、とよく言われるが、知識や記憶力などの土台がなければ、実質的な能力には結びつかない。思考力も、知識を総合し応用していくものなので、知識力なしに思考力は向上しないだろう。私が小学生の時、毎週週末に「考える練習プリント」というものが宿題になっていた。それは算数のつるかめ算、年齢算など文章題で、算数が苦手だった私にとってはとても苦しいものだった。しかし、今考えれば、算数で習った基本的な事項を、改めて文章題の宿題の中で、自分自身で応用することで、知識を土台とした思考力の向上には、とても効果的な学習になっていたのだと思う。
 日本人は、欧米人に言わせれば、おもしろくない、と言われることが多い。それは日本の教育システムが影響しているともいえるだろう。日本の教育は暗記など知識力が評価されることが多く、思考力や知恵が欠如する傾向がある。そのような理由から、日本人はユーモアのセンスが欠けてしまい、おもしろさがない、とみなされてしまうのだろう。日本人は、やはり思考力向上が不可欠である。昔話の一休さんでは、子供より知識が豊富であろう大人達が、一休さんの巧みな発想や思考力によって、舌を巻かされている。これは知識よりも思考力が重要であることのよい例であろう。
 確かに、情報や知識の土台、思考力や知恵、ユーモアのセンスも重要である。しかし一番大切なのは、知識や知恵といった方法を通して、何を習得するかということだ。私たちは、情報化社会と言われる世の中の中で、知識を集め、情報や知識をよりよく活用し、活かす知恵を得ることが必要である。そのような手段によって、より能率的に物事を習得することができるだろう。情報は得るものではなく、活かすものである。(名言)

   講評   nane

 冒頭の問題提起がわかりやすい。
 算数のプリントの体験実例は具体的。小中学生のころは、何しろ基礎となる知識を覚えなければならない時期だから、知恵以前の学習が大事なんだろうね。ゆとり教育には、この基礎知識の徹底が欠けている面があった。
 知恵の大切さで、一休さんの例を入れたのはいい発想。硬いテーマで、こういう柔らかい実例を入れると、文章に変化が出てくる。「日本人は欧米人に言わせれば……」の部分は、具体的なエピソードなどを入れられると更に素材語彙の種類が増える。
 総合化の主題は、よく書けた。この「方法ではなく目的」という考え方を覚えておこう。
 結びの名言もうまい。「情報は得るものではなく、活かすものである」は、自分の名言として覚えておくといいよ。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)