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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   色づいたカキは日本の   すし

  色づいたカキは日本の秋を彩る風物詩だ。カキは中国で生まれ日本に大きく発展した果物である。カキこそ千年にも渡って日本人と共にあり幾多の詩歌に詠まれてきた郷愁の果物だ。大正期までカキは日本の果物の王座に君臨していた。カキは日本人の貴重なビタミンCの供給源となっている。渋ガキは、タンニンというものが残り、収穫後に人為的な渋抜きが必要になるカキもあるが、自然の熟しガキを待たず、渋を抜いてまで若いカキを食べてしまう人の出現は、カキの進化にとって勘定外のことだったに違いない。
柿は、中国から渡来したと考えられている。さらに、16世紀頃ポルトガル人によってヨーロッパに渡り、その後アメリカ大陸に広まっていったそうだ。柿は「KAKI」の名で世界中に通用したそうだ。日本でも縄文、弥生時代の遺跡から柿の種が出土し、時代が新しくなるほど柿の種の量が増えてきているというらしい。紀元前2世紀頃の王家の墓から多数の柿の種が出土しているそうだ。干し柿として保存していたそうである。また、歴史の教科書の貴族の食事を再現している写真をよく見ると柿は出されていた。しかし、今は梨にも後れをとっている。柿の生産量を調べると1位和歌山2位奈良3位福岡となっていた。私の家の近くでは、果物を育てている人はあまりいないが、盆栽や、まきの木やガーデニングの工夫をしている人が多い。私の家は、いちじくとプルーンと柿とキウイの木がある。柿の木には、イラガという毛虫がいる。この虫は、さされるとかなり痛いらしいので、めったに柿の木の近くに行っていない。それで柿が熟しても鳥に食べられてしまう。このようなことを「先んずれば人を制す」というのかもしれない。食べられても柿はすぐなるが、鳥の食べた後にスズメバチが来ることがあるのでやっかいだ。だが、スズメバチはイラガを食べてくれることがあるので危険だがありがたい。これと反対に熟したらさっさと取ってしまうこともある。しかし、1個か2個時々やってくる鳥(メジロなど)に分けてあげている。どうやら自分家の柿は甘柿らしいが、たまに渋柿が交じっている時がある。それを食べてしまったという体験があった。残念なことに、この柿の木はいつ植えたのかまったく分からない。渋柿は酸っぱいと言うより苦いと思う。渋い柿と甘い柿の見分け方は、「ヘタの一部分が、枯れている場合は、渋が抜けていて、ヘタが青々(生きている)している柿は渋い」らしい。柿の元となる中国は、日本と違う渋抜きの方法で、渋柿を甘柿にさせている。容器の中へ始めに梨を敷き詰め、次にその梨の上に柿を2段に並べて、その上にまた梨を並べて、最後に蓮や桑の葉をかぶせて蓋をする(梨で柿をサンドするみたいに)と3日ぐらいで柿の渋は抜けるそうだ。おもしろい方法である。(^o^)この方法を『リキヨウ法』という。
昔の俳句にも柿がよく登場していた。例えば、正岡子規の『柿くへば鐘がなるなり法隆寺』という俳句がある。昔話でも柿が登場していた。それは「猿蟹合戦」だ。 この話に柿がいつ登場するのかというと柿に関係ある「柿の種」のことである。柿じたいは最初に出てこないが柿の子供の種が真っ先に登場していた。
柿の種は結構大きいので、かなりの大きい鳥に(鴉など)が来てくれないと種は運ばれないと思う。しかし、そのかわりに動物が運んでくれるので柿も安心するだろう。柿は、狸などの動物に「食わせてやるから遠くに運んでくれ。」と頼んで狸は「遠くに運んでやるから食わせて。」というようなまるで生き物の条約を結んでいるようだ。
      分かったことは、柿は人間にとって古くからひたしまれてきた果物であり、またお菓子の先祖のようなものだということが分かった。

   講評   yama


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