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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   経済大国、日本   ルフィ

 数字で見るまでもない。日常にあふれかえる些細な出来事から、私たちはいやでも日本が金持ちの国だということを知らされている。だが、そのように経済が豊かになっていくにもかかわらず、日本の生活は逆に貧しくなっている。競争が、効率のよさが、社会を支配している。そんな中では、人のために役立つ、例えば福祉などの仕事は、その重要性にもかかわらず、評価されることはない。これは、間違ったことだと私は思う。日本は確かに豊かだが、その豊かさが経済のみに偏っているのは問題だと私は指摘する。
 その原因の一つとして、日本が欧米化を目指して発展してきたことがある。欧米化とは、すなわち民主主義の導入であり、文化の導入であり、何より資本主義の導入であった。この改革は、ちょうど朝鮮戦争の時期と重なったこともあり、うまく軌道に乗ってその後の高度経済成長期へと突入していくのである。一方、福祉に関しては長い間なおざりにされてきて、結局平成期に入るまで本格的な対策は練られてこなかった。国家試験などのほうも、1990年代からようやく本格的に開始され始めたようだ。この二つの結果が示すものは何か。それは、欧米化というまやかしが、長い間私たちの目を経済成長のみへと向かわせ、その中に大切な何かを埋まらせてしまっていたということである。
 また、ほかの原因として、日本人特有とでも言える横並び意識が挙げられる。つまり、多様な価値観の存在が、なんとなく社会で認められにくい雰囲気があるのだ。自然界から例を持ってくると、雲などがそれに該当するかと思える。雲は、その構成物のほとんどが水分ではあるが、実際水蒸気のみで雲ができるかというと、そうではない。様々な不純物(それは排気ガスや、空気中の塵など様々だ)を核としておかないと、結晶を作ることはなかなかできないのだ。このように、みんながみんな同じようでは、世間における結晶のようなものは出来上がらない。様々な特異性あるものが存在し、それを受け入れることによって、その結晶は出来上がるのだ。多少こじつけのように見えるかもしれないが(笑)
 確かに、経済的な面での豊かさは、今となっては必要である。もうお金がなくても幸せに暮らせたような時勢、環境ではないのだから。でも、「お金が輝いているように見えるのは、それを照らす人が何人もいるからだ」のように、住みよい暮らしを支えている人がいることを、私たちは忘れてはならない。そして、評価し、尊重していかなければ、経済大国日本はあっという間に崩壊してしまうだろう。

   講評   kira


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