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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   締め切り   ルイージ

 人は二足歩行で手を解放し、その手に道具を扱う役割を持たせ、それを発達した大脳で制御するという方法によって、急速に強い優勢な動物になった。そして、強くなったために狩る立場にたつ事はあっても、狩られる側にまわることはほとんどなくなった。また、最近では事故や病気死ぬことさえ抑えられ、現にわが国などは、平均寿命において世界一の数字を誇っている。医学という蓄積可能な知識の体系によって死亡率を下げることが比較的容易であることはあきらかで、それに対してのびた寿命の中身を充実させて幸福な老後を送ることは大変に困難らしいが、ここではそういう面にはふれないでおこう。いずれにしても、われわれは狩られるという感覚をすっかり忘れてしまった。肉食獣に追われて逃げ切るか喰われるかは、一つのゲームである。何度勝った者も最後には敗れる。自然界には自然死という言葉はない。老衰もない。動物はみな捕食者であると同時に獲物であり、絶対の優位にたって喰うだけという動物はいない。そして彼らにあるのは事故死と病死だけだ。だれもがこの危険なゲームを楽しんでいる。ただ人間だけが知力でこの罠の仕掛けを逃れて確実に餌をただ取りする方法を考案し、甘美なはずの餌の味をすっかり退屈なものしてしまった。   (要約)
 わたしは野生動物のように死を意識しながら生きるのが良いと思う。その理由は第一に、死のような締め切りがあるからこそ物事にしかっり取り組めるからだ。たとえば、入試テストなどという締め切りがあるから一生懸命勉強できるのだ。高校受験や大学入試は一回受からなかったら、またもう一年勉強しなおさなくてはならない。受かった人は、試験という締め切りに向かってがんばって勉強したからだ。もし、その締め切りがなかったら、勉強なんて、まったくやらないで、勉強の出来ない人間になっていただろう。
 第二の理由は、死のような締め切りがないと、残りの時間を計画性に生きられないからだ。「平均寿命の国際比較」のデータを見ると、日本では男性は77歳、女性は84歳で、いずれも世界一位である。たとえば、自分が死ぬまでの時間がわかっているとして、残り約3年くらいだったとしたら、その三年間をどう生きるか、計画できる。それがもし私だったとしたら、その三年間の間にいままで出来なかった事などをやりながら自由に過ごしたいと思う。
 確かに死という締め切りを気にしないで生きたほうが、らくに楽しく生きていけるかもしれない。しかし「限られた人生で、大事なことは、「なにをするか」ではなく、「なにをしないか」である」という名言があるように、死という締め切りを意識して、限られた人生をしっかりと楽しく生きた方がいいと私は思うのだ。

   講評   miri


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