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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   大切な人生   えすく

 人は二足歩行で手を解放し、その手に道具を扱う役割を持たせ、それを発達した大脳で制御するという方法によって、急速に強い優勢な動物になった。喰われることは不幸である。それは生命というものが個体にのみ宿り、あらゆる努力を払って個体の存続をはかることが生命の第一原理であること以上は当然のことだ。しかし、追われてる立場で動物として知恵をしぼって相手をまくこと、いやもっと危なくぎりぎりまで追いすがられて、自分の脚力だけをたよりにからくも逃げきること、相手の存在に一瞬早く気付いて巧みに回避することにさえ、大いなる喜びが込められてるかもしれない。そういう時にこそ弱い動物は自分が生きているという実感を改めて感じて幸福感を味わうのかもしれない。喰われることとは、あるいは死ぬこととは、個体の中に宿る個としての意識、連続的な生の意識の喪失である。喰う側はその個体だから喰うのではなくたまたま手に入った肉だから喰うだけだ。自分がそれまでに喰ってきたものすべてが、他ならぬ自分もまた喰われるものであることを保証する。こういう言いかたをするとまるで悟りすました宗教者の発言のように響くかもしれないが、野生の動物はこの境地を最初から心の内に具備しているのだ。動物は愚かだから悩みがないと言うのは間違いだ。動物たちはお互いに大きな知恵を共有することで個体のエゴを制限し、そこにちゃんと安心立体を見出している。僕は、野生動物のように死を意識して生きることは大切だと思う。
 理由の一つは、死のような締め切りがあるからこそ物事に一生懸命に取り組むことができるからだ。例えば、水泳で25M泳ぐとする。その25Mという終わりがないと集中して泳げない。僕もたまに体育で持久走をやるのだが、1500Mとかしめきりがないとあきあきしちゃってだらけて走ってしまう。だから1500Mという締め切りをつけて集中して最後まで走る。24時間テレビも100kmマラソンとかあるが、あれも100kmという締め切りがあるからこそ走りきれるのだ。だから僕は24時間テレビのマラソンはすごいと思う。
 第二の理由は死のような締め切りを自覚しないと計画性のない人生を送ってしまうからだ。1998年イミダスの平均寿命の国際比較では、1位が日本で男性が77.01歳で女性が83.59歳だ。男女いずれも世界1位である。しかし、このような寿命があることがわかると、それにあわせて老後の計画なども立てられる。それまでの締め切りもしっかり生きなくてはならない。
 確かに、死を克服しようとして人間の文化は進歩してきた。しかし、「ライオンは一匹のウサギを倒すためにも全力をつくす」という名言があるように生きることにもすぐ人生をあきらめて自殺するようではダメだ。全力をつくして生きていかなければいけないのだ。
これからもこの一つの人生を大切に大切に生きていきたい。

   講評   nanako

 今年も一年よくがんばりましたね。来年は、中学生活も2年目ですね。ますますいろんなことにチャレンジしていけるといいですね。


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