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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   内申書   ミュウ

 私立の高校はそれぞれだが、公立の高校入試では、内申書がかなり響く。評定が低ければ低いほど、当日の学力検査で頑張らなければならない。どちらかといえば、私は内申書のしくみに賛成である。日頃からの努力が、先生にどれぐらい認められているかが一目で分かり、数値化できない評価が表れているからだ。生活態度や総合学習の欄がその代表だろう。しかしその内申書は、生徒と先生との相性、いわゆる先生の「お気に入り」によって左右される場合があり、不公平な時もある。更に、市町村内や都道府県内の中学校によっては評価の基準が異なったりする。各中学校によって定期テストの範囲や内容は違うはずだし、教師による生徒の価値観も違うからである。しかし、一長一短は何事につきものであり、仕方のないことだ。ただし、内申書は、生徒を受験から落とすためのものであってはならないと思う。
 そのための第一の方法は、先生一人一人が内申書に力を注ぐことだ。時間に追われてばかりだからといって、適当につけるのは良くない。生徒達の授業態度や提出物などをよく観察し、その人に相応しい点数をつけることが大切なのだ。あまりにもある生徒の合計点が高すぎると、周囲の生徒から疑われる可能性があり、何か揉め事が起こるかもしれない。逆に厳しすぎても、今度は保護者から不平を言われるだろうし、生徒も不満を感じるだろう。難しい課題だが、これは教師としての仕事でもあり、役割でもある。中学校生活1年から3年の今までを振り返ってみると、やはり先生方は、授業中の生徒の行動をよく見て、きちんと覚えているのだな、と感心した。学期末になると、大抵クラスの男子達が一喜一憂するのだが、授業中に友達同士でよく話すか話さないかなどが大きく関わっているようだ。このように、先生は生徒のどの面をプラスやマイナスにするのかを深く考える必要がある。
 第二の方法は、生徒自身も、先生の気持ちに応えることだ。応えることによって、生徒も気分がよくなるだろうし、先生も内申書を書きやすいのである。学校の先生が、言葉遣いや提出期限に関して時々話す。その話には、今のうちから目上の人に対する言葉遣いや、提出日を守る訓練をしておかなければ、社会に出たときに危ない、というメッセージが含まれていると思う。先生たちは、授業内容を充実させるために、補助プリントなどを用意してくれている。そのプリントを解くのが当たり前、と思う人もいれば、解かなくてもいいや、という人もいる。先生はそこをよく見ている。受験に落ちるような点数をつけられるかつけられないかは、生徒の行動にもかかっているのだ。
 確かに、先生の思いに応えるということは、気に入られようとしている、と思われるだろう。しかし、先生の前だけいい子ぶっているかどうかは、先生本人がよく理解しているはずだ。「私たちの人生は、私たちが費やしただけの価値がある。」という名言がある。この言葉のように、内申書には学校生活の中身が描かれている。だから教師は、生徒の才能を認め、生徒もまた、認められるように努力しなければならない。

   講評   nara

 今現在の立場からすると、かなり切実なテーマかもしれないね。内申書を肯定的に捉えるために、どうすればいいか。そもそも、内申書と当日の試験を併用するという現在の仕組みは、そこにメリットがあるからこそ導入され、今も続けられているはずだ。それにも関わらず、否定的な意見を持つ人が少なからずいるということは、間違った使われ方をしているからだろうね。
 第1方法;ここは理想論と言われようが、「人を評価する」という立場にある人(教師)が、その重さをもっとその身で感じなければならないのだろうね。テストの点数で評定を出すような分野では、そのテストの質・採点法、その前提となる授業展開も研究しなければならない。また、生活態度のような数値化できないものは、より細かく生徒に目を向ける姿勢、そして自らを律する厳しさなども求められるだろうね。
 第2方法:内申書・通信簿などは、評価が出たらそれを見て終わり……になりがちだけれど、それではもったいない。それがその後の変化のきっかけとなることもあるし、そうすることが本来的な意味合いなのではないだろうか。その意識が薄れると、「評価されて終わり」や「いい評価を得るためには何をしても」というような、間違った方向に進んでしまうのかもね。
 まとめにあるように、生徒と教師の相互関係の上に内申書があるという考え方は納得できるよ。思うに、今ある問題の多くは、相互関係ではなく、一方的な立場で内申書が作られている(と思ってしまう)ことに根があるということかな。
 忙しい中、すぐに作文に取り組むあたり、さすがだね。体調を整えてこれから本番に臨もう。持てる力をいつもどおりに出せれば、心配することはなさそうだよ。

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