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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   民主主義   シュシュ

「金正日マンセー!!」
なんて言いながら多くの人が万歳をしている映像を、ときどきニュースで見ることがある。北朝鮮の徹底した独裁政治の強さがよく伝わってくる映像だが、私は独裁政治が良いとは思わない。現に、北朝鮮も、華やかできっちり統制された軍隊のパレードやマスゲームの裏では、日本では考えられないような貧しい暮らしをし、自分の意見を言うことさえも制限されているという一般市民の状況がある。独裁政治の国は現在では少なくなってきているが、すべての国が民主主義によって質の高い政治を行うべきだと思う。
 そのための方法は第一に、個人個人が、所属する団体にとってかけがえのない存在である、と自分自身を意識することだ。たとえば、学校の場合。学校には生徒会という組織が存在し、学校内の行事などを運営している。しかし、生徒会活動に積極的に興味を持っている生徒は、生徒会の実際のメンバー以外はほぼいないだろう。その大きな理由は、生徒会に実行力が無いと思っている生徒が大多数だからだと思う。私の学校は校則などが大変厳しいため、生徒会が何か企画をしても学校側に反対され実行できないということが多いと思われる。私はこの学校にきて4年目になるが(中高一貫のため)、覚えているかぎり、生徒会によって大きく変わったことは、お弁当のメニューが一新されたということのみだ。しかし、メニューが変わってからは、お弁当を注文できる時間が前よりも短くなり、少し不便になった。ちなみにおにぎりなどの新メニューが追加されたのだが、おにぎりの具がこんぶとシャケ2種類のみで、しかも1つずつは買うことができない。よって、とても個人的なことになるが、私はこんぶが嫌いなのでおにぎりを買う気になれないため、私にとってこれはあまり意味の無い変化だった。しかし本当は、全校生徒が生徒会に興味を持ち、「どうせ生徒会なんて力無いし、やっても無駄じゃん。てかめんどくさいし。」なんて思わずに、学校がいつかより良く変わると信じるべきである。
 第二の方法は、反対勢力がいつも拮抗しているような状態をつくっておくことだ。そうすることで、中心となっているものがまちがった方向へ走り出しそうになったときに、反対勢力の力によって、それをとめることが可能になる。第二次世界大戦前、日本は政党政治が行われていたはずだが、軍部の暴走がだんだん激しくなり、政府の意に反した軍事活動や戦闘、軍事クーデターによって政党政治が葬られてしまった。その結果、軍の暴走を止められるものはなくなり、あのようなかたちでの敗戦となったのだ。(歴史)
 確かに、独裁政治には話し合いなどの時間がかからなく迅速という魅力的な点もある。しかし、一人一人の意見を尊重しながら、みんなで物事を決めてゆくということが大切だ。
皆が正しい知識を持ち、しっかり考えて、政治に参加することができたら良いと思う。最近は、選挙での投票率の低下などが問題になっているが、昔は身分の低い層の人間や女性が選挙に参加できず、その選挙権を得るために色々な人が努力して手に入れた参政権なのだから、これは少し悲しい現状だ。国民全員が、自分が政治に参加しているという自覚をもっと持つべきだと思う。私も選挙権を持てる年齢になったら自信を持って投票できるように、今は政治について正しく学べるよう努力したい。民主主義とは、ただの政治体系ではなく、実際にどのような国にしていくかは人間一人一人にかかっているのである。方法だけに満足せず、より良い中身(国)にしていくことを常に意識していたい。

   講評   nane

 書き出しの工夫が面白い。(笑)北朝鮮の人たちは、カメラの前では笑顔になっていないといけないらしい。程度は違うけど、日本でも場合によって似たような状況はある。でも、批判が可能かどうかということがいちばんの違いだろうね。
 「所属する団体にとってかけがいのない存在」というのは、いい意見。自分の体験の裏づけがあるから説得力がある。現在、労働組合離れが進んでいるらしいけど、それも似たような事情があるからのように思えるね。高校の生徒会ではまだ実力がなかなか発揮できないだろうけど、自分が主体的に意見を述べたり行動をしたりするという姿勢は大切。会社に入ってからでも、指示を待っているのではなく、自分からどんどん行動していくことが大事だからね。
 第二の方法も「反対勢力の拮抗」というのもいい意見。「拮抗」などという言葉もよく使ったね。
 多くの人が苦労して勝ち取ってきた参政権についての考えも前向き。シュシュちゃんのような若者が増えたら日本はどんどんよくなるね。
 「民主主義とは」の名言も深い。民主主義は教科書に書かれているものではなく、日々作っていくものだということだね。


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