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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   戦争の遺産   藤山(ふじさん)

 慰霊祭のたびに官僚たちの挨拶がある。「皆様の尊い犠牲の上に今の平輪がある事を決して忘れず・・・」と言う言い回しを何度かきいた。しかし、誰だって同胞の死を無駄とは思いたくない。覚悟の犠牲ではなく無念の死であったという前提から考えない限り、また同じ事がくりかえさえるだろう。高い地位にいて、責任の所在をごまかす卑怯者ばかりが生き残ったとしたら、以下に慰霊祭を重ねても若い死者たちは浮かばれないだろう。戦後五十年、各論として名誉の破片を拾う本はたくさんでたが、究極の責任を問う史書はまだ出ていない。だから原爆投下に対しても決定的な反論が出来ない。
 戦争の悲惨さを後世に語り継ぎ反省しなければならない。そのためには、なぜ戦争をしてしまったかということを理解しなければならない。あの時代は、帝国主義が世界中を支配し、「自分のためなら他人はどうなってもいい。侵略されるのは弱いからいけないのだ。」と言うような世界だった。列強の植民地支配を見ればそれは明らかだ。そのような世界では何もしなくても回りから外圧が来る。そして、追い詰められた日本はひどいことをしてでも生き残ろうとし、日中戦争に突入していく。誰でも小さい頃は他人のことを考えたりすることはあまりできないだろう。そのためけんかも多い。19世紀の中ごろまではそのような世界だった。
 では、どのようにしたら戦争がなくなるだろうか。現在の戦争は民族や宗教の違いから来ている。その対策を考え、いかにして実行していくかが問題になるだろう。昔話の桃太郎は、どうしたら鬼たちを退治できるかを具体的に考え実行したので、あの大事を成し遂げられたのだ。しかし、昔話では、計画する事の大変さはあまりかかれていないが、実際はさまざまなことが絡んでくるのでとても難しい。政治家と言うプロの人でさえそれを間違える事がある。
 確かに、過去の戦争を回避する事も、反省する事も、どちらも大切だ。しかし、一番大切な事は名言にも、「夢があるから行動するのではなく、行動するから夢が生まれる」とあるように、しっかりと目的を持って自分たちから平和を求めていくことだと思う。さまざま要素が複雑に絡み合った複雑な情勢ならばなおさらだ。

   講評   inoko

 藤山くん、こんにちは。世界情勢に目を向けてみると、いまだに戦火の中にある国はたくさんあります。人間一人一人のことを考えるよりも、国家間の利害を考えた結果、戦争へと向かってしまうのだとしたら、その国の国民はどのように生きていけばいいのでしょう。戦争が人間として恥ずべき行為であることは誰もがわかっているはずなのに、どうして戦争がなくならないのか。人間にとっては、究極の課題とも言えますね。
☆ まとめの意見をさらに強調するためには、「〜べきである。」という書き方が有効です。最後の意見をさらに強調するために、違う言葉で表現し、「べきである」の文でしめくくってみましょう。


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