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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   外見・心地よさ   えすく

 産業革命以来、機械は人びとの生活を豊かにする打出の小槌の役目を果たすものだと思われて来た。そしてその進歩はイコール人類の幸福につながるとも信じられていたのである。生物学を建築にいうと、いまのところいかにも縁遠い存在のように思われる。動物学は、かつてはおもに医学の補助手段として発達した面があった。これまでの建築は芸術性と工学的な技術に重点がおかれていた。考えてみるとわれわれの生活の大部分は、生物的嗜好でよいわるいを判断していることのほうが多い。住まいの環境が美しくあることは、たしかに望ましいことにちがいないが、芸術第一主義では庶民にはとても住めない。庶民は人間であるよりもさきに、まず生物で、生物は本来もっと泥臭いものだということが、いつの間にか忘れられていた。それに気がついたわけである。だから整った外観よりもなじみやすいことの方が大事だ。
 その理由は第一に整いすぎた環境よりも、たとえ統制はとれていなくても慣れ親しんだ状態の方が落ち着くからだ。僕がもし友達の家やおばあちゃんの家などに泊まったりしても落ち着くのは自分の家だと思う。他にも旅行に行ってとても環境がいいホテルに泊まってもやっぱり落ち着くのは自分の家だ。
 理由二つ目は、整いすぎた環境はかえって落ち着かないからだ。部屋の整理整頓をしたらどこになにがあるのかわからなくなってしまう。だからごちゃごちゃのが逆にいいのかもしれない。ごちゃごちゃのほうが自分らしさがわかるような気がする。PHPの1998年の年間ごみ排出量によると日本の年間ゴミ排出量は5020万トン。こんなに豊かな生活では自然にごちゃごちゃするのも当然だろう。
 確かに、見た目がきれいであることはいいことだ。しかし「大事なのは健康らしい外見ではなく、健康そのものである。」という名言もあるように、外見よりも心地よさの方が大事だ。

   講評   nanako

【第一段落】長文をしっかり読み、要約としてうまくまとめることができました。全体のバランスを考えると、要約は250字くらいまでにまとめられるとさらにいいですね。
【第二段落】【第三段落】二つの理由それぞれに、自分の体験実例を入れることができました。実例をさらにくわしく書くことを今学期の目標にしていきましょう。そうすると字数も伸びますよ。友だちの家やきれいなホテルに泊まったときのようす、気持ちなどを具体的に書いてみましょう。
 部屋をきれいに整理整頓したのはいいけれど、かえって使いにくくなってしまう・・・、これは先生にも経験があります。かといってあまり散らかっているのも困りものですね。データで挙げてくれたように、豊かすぎる今の時代、不要な物に囲まれて生活することが当たり前になってきているような気がしますね。
【第四段落】外見が美しいよりも、まず心地よいことのほうが人間にとって大事だとまとめることができました。人間は、人間であるよりもさきに、まず、生物であり、生物というものは、美しいだけでは生きていけないものだ、ということを考えさせられる長文でしたね。



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