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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自分らしくあることとは   えほる

一.一流ホテルのロビーには、マナーを知った都会人と、そうでない田舎者が、雇われている。なぜなら、一般客に対し、最上位にある「待ち合わせ場所」としてふさわしい体験をしてもらうのと同時に、そこでして良いことといけないことを教える効果もあるからである。ホテルのロビーでは、用事があるとき、ボーイに来させるのが一流の客だ。そのためには、あらかじめボーイに自分の行動を注目させておき、タイミングよくちらりと指を上げないと空を切る。難しいだけにこれが成功したときの感動は大きく、ホテルのロビーにいることの、奥義に達したのだという気がする。一般客は、一流ホテルのロビーに慣れた都会人と、不慣れな田舎者の間をうろつきながら何かを学ぼうとしているのである。(要約)
二.自分らしくあることは、生きる上でとても大切である。なぜならば、自分らしくというのは、何が好きで何が嫌いなのかを見極めることが基本となって、自尊心を育てるからである。この自尊心が将来、才能の発揮につながっていくからである。つまり自分らしい個性を発揮することは、才能の発揮につながる点で、とても大切である。例えば、レストランで、自分が注文した物と違う品をウェイターが運んできた。自分の欲しい物と違う旨を伝えると、かなり待たなくてはならないが、いいですか?と聞いてきた。結局お腹がすいて仕方ないのをぐっとこらえて、待った。この待ち時間がとても長かった。また、自分の好きな物を無視されたという点で、客としての自尊心を傷つけられたような思いがした。
三.しかし、社会で生きる以上は、それに見合った行動も大切である。昔話「赤い靴」では、亡くなった母親の葬式に、カーレンは赤い靴を履いて参列し、周りの人々からひんしゅくを買った。目の悪いおばあさんに引き取ってもらってからも、教会の礼拝に、赤い靴を履いていった。突然、赤い靴が踊り出し止められなくなったので、首切り役人に自らの足を切り落としてもらった。この話にあるように、いくら自分に似合うといっても、場所や時をわきまえた服装や行動をしないと、最後には人々からつまはじきになり、自分を傷つける羽目になるであろう。よって、社会の一般的なルールやマナーに従って行動することも必要である。
四.確かに、自分らしさを発揮することも、社会のルールに従った行動をすることも、それなりに大切である。しかし、一番大切なのは、自分らしさを社会生活のどの場面で、どういう状況で、どの程度だすかということである。「多すぎる休息は、少なすぎる休息と同じように疲れさせる。」という名言があるように、あまりにも強く個性を出し過ぎてもよくないし、個性を押し殺しながら社会のルールにただ従って生きるというようでも、面白くないのである。自分らしさの演出の仕方を間違えなければ、異質と思われがちな個性も、おもしろいものと受け取られるし、そこから新しいものが生まれる発端となるであろう。つまり、社会生活上、自分らしくあることとは、いつ、いかに個性と発揮するか、その演出法を考えることに尽きるのである。

   講評   siori


一段落の要約がスッキリまとまっています。ホテルのロビーで指をあげてボーイさんに注文、など小心者の私としては気が引けるのですが、ちょっぴりセレブな気分で今度挑戦して(実験して)みようかと思っています(笑)。

<名言>をしっかり活用できていますね。語彙がぐんぐん深まっています。

個性の発揮といいながら行き過ぎる傍若無人な態度は周りの人を不快にさせることもありますよね。「いつ、いかに個性と(→を)発揮するか、その演出方を考える」TPOをわきまえた大人になりたいものです。



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