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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   世間   えうや

日本人の多くは、社会を構成する個人としてよりも、世間の中にいる、一人の人間として行動している部分が多い。欧米人は日本人を権威主義者だと見ることが多いが、それは日本人が常に世間の目を気にしながら生きており、彼らから見ると個性的でないように見えるためである。世間の中では、少しの礼儀さえ心得ていれば、知らない相手とともに行動するときの不安などはない。それが楽なのだ。その中での個人の位置は、先輩、後輩などの序列で決まっており、位置が大きく変わることもない。世間は快適な暮らしをするためには必須であるが、排他性などが公共の場に出たときに現れる。僕は、周りの世間に振り回されるのはいけないと思う。
 一つ目の理由は、個人の意見を持ちにくくなるからだ。僕たちのクラスにも、世間というより、グループのようなものがある。女子は大きいものから小さいものまでたくさんのグループがあるが、男子は、ほとんどみんな仲がいい。しかし、一人仲間はずれのような男子がいる。彼は、一学期までは、中心人物のようで、周りにはいつも友達がいた。そして自分の意見を言いまくり、その意見が通らないと、とても機嫌が悪くなった。そして三学期になったときぐらいから、みんなに「調子に乗ってる」とか、「でしゃばってる」とか「ゴリラ顔」とかいわれ、どんどん嫌われていった。確かに、彼も少し図に乗っていたかもしれない。しかし、多くのクラスメイトに嫌われ、グループは怖いものだな、と思った。
 二つ目の理由に、みんなにあわせると、視野が狭くなるからだ。データに、「女性が一人で行きづらいところ」 というデータがある。一位は、高級レストラン、二位は、海外旅行、三位は、焼肉屋となっている。これは、おばさんたちの世間の中では、喫茶店などの身近なところが行きやすいのだと思うが、それは、みんなに合わせてあり、あわせずに、一人でレストランへ行ったりするのは、嫌なのだろう。たぶん、「一人で」でなく、「グループで」のようになっていたら、もっとほかの結果が出ていたと思う。
 確かに、仲間同士で助け合うのは大切だ。しかし、「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう。」という言葉があるように、みんなに合わせていると自分が小さくなってしまう。

   講評   tama

第1段落: 長文を簡潔にまとめることができました。「世間に振り回されてはいけない」という意見もしっかり書けましたね。

第2段落: クラスの中にできるグループも、小さな「世間」だと言うことができますね。そこからはみ出す人は、やはり排除されていくものなのでしょう。ただ、悪く言われる人について自分は何とも思っていなくても、みんなの意見に流されてしまうことがあるので注意したいものですね。

第3段落: 「視野が狭くなる」ということも言えますね。誰かと一緒だという安心感から、新しい世界に目を向けにくくなるのも確かです。データをおもしろい視点で分析することができました!

第4段落: 確かに助け合える仲間が身近にいるのはいいことですね。しかし仲間を気にしすぎると自分が成長できなくなる場合もあります。やはり「自分」というものをしっかり持つことを意識するべきですね。健くんらしいまとめ方ができました。



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