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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   おいしーい小エビ天定食   ミスターカービィ

 「おいしいな。ママのも、おいしそうやな。」
ぼくは、目を輝かせました。
 二〇〇六年、一月十日のこと。きょうは、スーパーマーケット イズミヤの中にある「京らーめん 梅一輪」で、昼食を摂る日です。昨日の夜、お兄ちゃんには内緒で、お母さんと約束しました。この日は、学校の始業式です。だから、お母さんは、昨夜、
「明日は、学校、昼までやろ。和歌山駅まで迎えに行ってあげるわ。イズミヤでラーメンでも食べよか。」
と、ぼくの耳元でそっと囁きました。ぼくは、まるで、宝くじに当選したようにうれしかったです。
 次の日、お母さんが約束の和歌山駅まで迎えに来てくれました。車に乗りこみ、イズミヤまで行きました。泉やに着くと、ぼくは、ジェット機のように大急ぎで「梅一輪)の、暖簾をくぐりました。店内は、平日の一時なのにお客さんでいっぱいです。空いている席に座ると、店の人が真冬だというのに氷水を持ってきました。ぼくは、寒かったので、
「熱いお茶をくれませんか。」
と、思い切って店員さんに声をかけてみました。すると、すぐに、熱々のお茶をテーブルに運んでくれました。そして、
「ご注文は、お決まりですか。」
と、優しげに聞いてくれたのです。お母さんは、少し、悩みながら、
「から揚げ定食。」
と、答えました。ぼくは、すかさず、
「子エビ天定食で、サラダには、ドレッシングはかけないでください。」
と、店員さんの目を見て言いました。ぼくは、予め、きょう、食べる物を決めていました。それが「小エビ天定食」なのです。以前、お母さんがおいしそうにこれを食べていたので、今度、ここに来たら「これを食べるぞ。」と、心に決めていました。お母さんは、ぼくがこの前、食べたから揚げ定食を選んでいました。不思議なことに、以心伝心です。しかしながら、お母さんもぼくも、ただの食いしん坊なのかも知れません。おしゃれな言葉を使うと、両方とも「グルメ」なのに違いありません。
 何分かすると、ラーメンなどが運ばれてきました。湯気の向こうにおいしそうな匂いが立ち込めています。両方とも、醤油味で、何とも言えない良い匂いです。しかも、お母さんのから揚げも、ぼくの小エビ天ぷらもとても、おいしそうです。
 一口、小エビ天を食べると、まるで、高級レストランに来た気分です。ほっぺたが落ちそうです。ラーメンも、とてもおいしく、サッパリした味でした。ぼくがおいしく食べているとき、お母さんからうれしい一言がありました。それは、おかあさんが
「このから揚げ、すっごくおいしいから健太にあげるわ。」
と、言ってくれたことです。これで、ぼくは、から揚げをゲットしました。しかし、ぼくは、お母さんからもらったので、お返しに小エビ天をあげました。ふたりでこの店に来たのも、久しぶりで楽しい思い出になりました。
 お母さんとお兄ちゃんに聞いた話です。昔、今から十五年ほど前には、もやしの代わりに、生人参の千切りとねぎ油がラーメンの上にトッピングしてあったそうです。お兄ちゃんの話によれば、おまけに、春夏秋冬、それぞれの季節の定食があったらしいのです。ぼくは、この話を聞いて、ぼくも昔へタイムスリップしてみたい、と思いました。
 今回は、お兄ちゃんに内緒で行ったけれど、今度は、家族そろってラーメンに舌鼓を打ちたいです。
 次は、どのメニューにしようかな。今夜は、ラーメンの夢を見そうです。

   講評   ita

こんにちは、カービー君。まずは日本郵政公社総裁賞受賞おめでとう。お父さんにあてて書いた手紙。心がこもっていていいですね。先生に書いてくれた内容と同じでも、手紙になるとずいぶん雰囲気が変わるものだと関心しました。これからが楽しみです。
      

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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