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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   国の文化   ミュウ

 世界にはたくさん国がある。各国、それぞれ独自の文化をもち、その国民もその文化を意識している。しかし、これまでその国の文化を潰そうと、争いが各地で発生してきた。ユダヤ教を信仰するユダヤ人に対する迫害や、植民地支配など、その形態は様々だ。一つの国の中でも、民族の違いにより差別を受けてきた。だが、国際化が進む今、互いの国の文化を分かち合う必要がある。文化的背景が異なるのは当然だ。違うから面白く、共感しあえるとより面白くなる。私達は、その国々の文化の壁を乗り越えなければならない。
 第一の方法は、相手を認めることだ。拒否してしまえば、以後交流は絶たれてしまうだろう。日本は島国のため、昔から大陸と貿易をしようと熱心だった。中国からは稲作や青銅器など、中国ならではの農作物や品物が伝わった。平安時代になって少し経ってから中国からの文化は日本に影響しなくなったが、それまでは率先して中国の文化を認めてきたのである。また、大航海時代を通して、欧米との貿易も積極的に行った。スペインから伝わったキリスト教を保護し始め、ポルトガルからの鉄砲も大量に輸入した。キリスト教が後に禁止されてしまうのは、最初の頃はスペインの文化を理解していたが、もう信用できなくなった、という日本の態度の表れだろう。このように、国同士を認め合うことで、その関係は強まるのである。
 第二の方法は、自分のことを思い切って伝えることだ。もちろん、内容によっては相手に断られる場合があるが、時にはその勇気も必要とされる。私が通う中学校には、ALTの先生がいる。彼らは、出身国のことをいろいろな視点から教えてくれる。話のさなかで、私たち生徒や英語の先生が意外な顔をしたり、驚いたり嫌がったりしても、ALTは気にせずにどんどん故郷について語ってくれる。昨年の7月頃、アメリカ出身の先生がこっそり教室に食べ物や飲み物を持ってきたことがある。その食品名は覚えていないが、私や友人は口にしたとたん、つい「口に合わない」ということを顔で表現してしまった。しかし、それでも先生は気にせずに簡単な英語で話を続けたのだ。国のことをたくさんアピールしてくれる。周りがどんな反応を示そうが、「これがアメリカの文化だ」と相手に分かってもらおうとしている。素晴らしいことだと思うと同時に、そのような人々が増えていって欲しいとも思う。
 確かに、いきなり外国を理解するのは難しい。しかし、誰でもすぐにできることではないから、地道の努力をしなければならない。そして、その集大成が、これまで徐々に発展してきた国際化をより進める原動力となるだろう。また、「道は近くても、行かなければ到達しない。」という名言がある。相手を理解するという行動を始めなければ、結果的に文化の壁を飛び越えられないのだ。私もその中の一人として、世界への広い視野を持ち、海外の文化に目を向けていきたい。

   講評   nara

 このテーマについては、今までにもよく書いてきたから、自分の考えがまとまっていて、書きやすかったでしょ。「同じテーマで何度も書く」というのは、自分の考えの推移をチェックすることでもある。題材によって考えが変わる場合も発見だし、どんな題材でも変わらない意見を持っているということもまた発見になる。今後は、もっと実体験が増えたときに、この意見が変わるか・変わらないか……そういうおもしろさにも出会えることだろうな。
 第1方法:「もう信用できなくなった」からキリスト教を弾圧し、後に鎖国をする。このことでのメリット(独自の文化を発展させることができた)もあるけれど、デメリットも大きかったということを示しておくといいね。
 第2方法:「口に合わない」という顔をされても……という話はおもしろいし具体的だ。長文にも、「英語表現の基礎は語彙でも構文でもなく、伝えようとする意志、微笑むその姿勢」とあるね。国際化・異文化コミュニケーションというと、「外国語を話せるようにする」というイメージが強いけれど、そうではない。長文との関連性を強めるためにも、「語彙でも構文でもなく」に絡めておくといいと思うよ。
 まとめもすっきりしているね。個人的には、第1段落の「違うから面白く、共感しあえるとより面白くなる。」というフレーズが前向きで気に入った。ここをまとめに使ってもよさそうね。
 

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