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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   愛情なくして人はなし   えうや

 子供はある時期から、むちゃくちゃやっていると嫌われることを悟る。子供が本能や感情で動くときに、早くから親がきちんと教育面で子供の時間というものを躾として教える。最初はわめこうが叫ぼうが許してもらえない。そして、我慢することや、自分の立場を自覚する。こういうことの積み重ねで、将来の判断力の一端が育つ。それを育てることが、家庭内の本当の愛情だと思う。この教育が大事だ。子供がグレて変な方向に行って、これだけ世話をしたのに、の言ってこぼす親もいる。それは、本当の愛情を与えてないからだといえる。親対子の愛情は古典的、本能的なものだ。愛情のある家は幸福だ。そこからいい人間性が育つ。僕は、子供の成長には家庭での躾が大事だと思う。
 躾が大事だと思う理由の一つは、子供は親の躾によって、物事を判断できるようになるからだ。僕はずっと前に、市民公園へ出かけた。そのときは、とても暑い夏だった。公園には、立ち入り禁止の噴水はある。噴水は大きくて、段差で塔のように立っている。そこに親が子供を登らせていたのだ。しかも、大人も一緒に。そこで、通りかかりのおばあさんがそれを注意した。しかし、危険ではないといい、禁止になる意味がわからないとか、公園は遊ぶためにあるのだ、とか言い、結局力のないおばあさんは負けてしまった。おばあさんの気分も、見ている人の気分も悪くなる光景だった。そこで、またその子供も同じような親になり、またその子供も同じ親になるんだ、と思いとても嫌な気分になった。
 二つ目の理由は、親から愛情を受けなかった子供は、他人にも愛情を与えることができないからだ。2002年の犯罪件数を調べてみたところ、一年間で279万件だった。この数には驚いたが、そこに、8年前の犯罪件数のデータもあった。1994年の犯罪件数は、2002年と比べると100万件ほど少ないことがわかった。罪を犯す人は、たぶん親の愛情を受けていなかったのだと思う。愛情を受けていたら、人の命の大事さや、罪の意識がぜんぜん違うに決まっている。愛情を受けていたら犯罪をしないはずだ。今、犯罪をする、愛情を受けていない人が増えている。そのような人たちを減らすように、僕たちも気を付けていかなければならないと思う。
 確かに、子供にも自分の心や気持ち、考え方があるだろう。しかし、「ロバが旅に出たところで、馬になって帰ってくるわけではない」という言葉がある。親の愛情を受け、きちんとした躾を受けてから、『人生』という旅に出ないと、馬のように賢く、忠実な人にはなれないだろう。

   講評   tama

第1段落: 要約から意見へのつながり方が自然です。長文を読み込んで、しっかりとした意見を持つことができました。

第2段落: 善悪や道徳を教えることは親の責任ですね。注意されても聞かない子供や、逆ギレする親もよく見かけます。社会のきまりを守ることを教わっていない子供が増え、そのまま大人になってしまうことを案じる健くんの気持ちがよくわかります。躾の大切さについて考えることのできるいい実例です。

第3段落: 犯罪件数のデータを自分で調べて、うまく用いることができました。凶悪犯罪が取り上げられ、犯罪者の背景にある家庭環境が浮き彫りにされます。「愛情不足」という言葉がキーワードになっているのは間違いなさそうです。

第4段落: 反対意見も書けました。生まれ持った資質というものは子供によって違うのはもちろんです。しかしどんな子供でも、親またはそれにかわる人の愛情ある躾によって道を間違えずに「人生という旅」に出ることができるのでしょうね。名言から結びへのもっていき方は、さすがですね。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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