対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日2566 今日1835 合計4401
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   中身が一番大切!   くろーばー

 ヨーロッパではリンゴの栽培は創世記までさかのぼっているが、日本ではようやく百年を越えたばかりだ。こうした歴史の違いは東西のリンゴのありように差をもたらし、欧米のリンゴは外見が悪くても味がよければ良いのに日本はぜいたく品として出発し、『高級化』の道を歩いてきた。いくら美しいほうが良いとは言っても、ひたすら着色させる技術だけを磨いてきたのである。これは人気品種がうまく作れない土地でも美しく色付がせるための苦しまぎれの方法でしかないし、こんなリンゴを消費者が何度もだまされて買うとは思えない。この奇妙な日本人の美意識は軌道修正が必要なのだ。
 日本人は外見重視だ。だってデパートに行くと丁寧に包装紙で包んでくれるし、ちっちゃいものを買っただけでスーパーの袋に入れてくれるし。時間がかかるし資源の無駄でもあるから、そこまでしなくても良いのにとよく思ったりする。確かにお目理科ではそんな事はしないし、むしろ茶色い紙袋に入れるだけとか丸ごと渡してくれる時もあるらしいし、そのほうが新鮮に感じるのは日本人だけなのだろうか。見栄えが良くなるといえば良くなるが中身は変わらないのだから結局は同じ。やはり外見よりも中身、リンゴでいえば『色より味』が大事だし、今整形とか流行ってるけど顔が変わっただけで絶対彼氏が出来るとか人付き合いが良くなるわけじゃないし。我々は人を外見だけで判断してはいけないと教えられるが、それはそのとおりであろう。しかし、それは「外見だけ」で判断することであって、外見を判断要素とすること自体は否定されないし、普段からそうしているのだ。私だってこの長文を読む前は林檎や苺、そのほか様々な果物や野菜を色や形で判断していたし、形が変で安くなっているものを見ると『きっと不味かったりするんだろうなぁ・・・』なんて思いながら通り過ぎていた。外見にこだわり過ぎてはいけないのだと考えさせられたし、人でも同じで外見が怖そうでも優しい心の持ち主であったり、逆に優しそうな顔の先輩が実は怒ると、まるで鬼のように怖くなったりすることは良くあるのだ。
 母に外見と中身について聞いてみた。すると『曲がったキュウリのほうが真っ直ぐのよりも美味しいんだよね。』と教えてくれた。母の実家は農作物を少しだが育てていて、身がなるとよく送ってくれるのである。もちろん薬などを使っていないため時々虫が入っていたりするが(実は怖い)、虫がつくほど美味しいらしいのでその野菜は美味しいと言うことなのだし、実際に食べてみたけど外見は悪いが味はとても良かった。こんな風にすべてを外見で判断するのは大きな間違いだし、もちろん人間も同じだ。ものだって一見使いにくそうだけど試してみると超書きやすかった、などいろいろある。外見が悪いと料理が不味そうに見えたりするのは事実だけど、味が重要なのだから。だからといって見た目ぐちゃぐちゃ、なんていうのもちょっと・・・。バランスが大事なんだよ、きっと。
 私達は外見で判断することが体に染み付いているから、いきなり変えろというのは難しい。でもそれなりの努力をしていけば人や野菜、果物、料理、そのほか色々な食べ物などの見方が大きく変わってくるはずだし、頑張ればアメリカのようにラフになる可能性も十分ある。花よりだんご、という諺のように見た目よりも実質が重要視される時代になるといいなぁと思った。私はこれから、見た目だけじゃなく中身で判断するよう心がけていきたい。

   講評   jun

 今回も大作となりました。毎回、全力投球で本当によくがんばっていますね。

<第一段落>
 キーワードを入れるのを忘れてしまったのが残念。「要約」というキーワードをお忘れなく。まあ、外見よりも中身ができていれば問題ないのですが……。(笑) 要約の中身の方はばっちりです。
<第二段落>
 包装の話や人の外見のことなど、具体例を挙げながら外見と中身について考えることができました。確かに、外見で判断してはいけないけれど、外見が判断要素の一つになることは否定できませんね。
<第三段落>
 お母さんから聞いた野菜の話は、そのとおりですよね。これはとてもいい実例です。
▲「身」→「実」
<第四段落>
 ものの見方を変えることは簡単ではありませんが、ほんものを見極める力をつけておくことは大事だと思います。外見がどうでもよいというわけではありませんが、そのもの(あるいは人の)本当の姿を見ようとする姿勢を忘れずにいたいですね。

■クローバーさんの作文は、流れがスムーズで、リズムに乗って文章を書いている感じがします。内容も表現も言うことなし。今後の課題は、話し言葉を書き言葉に変えていくことです。(「だって」→「なぜなら」、「見た目だけじゃなく」→「見た目だけではなく」など)そうすると、さらに立派な文章になると思いますよ。

                 

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)