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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   一本道   れもん

 昼と夜の逆転生活を送ってきた人間が、急に規則正しい生活に転じるのは困難だ。「芸術は爆発だ」の岡本太郎氏は、一般常識に無頓着な私でも知っていた。「滅びゆくものの美」「空白の美」日本の芸術全般のイメージといえば、心の影や繊細さ、微妙で質素な感覚のものが多い。一方、天真爛漫で幸せ一杯なピークを示したものは、まだ浅はかなもの、と受け取られてしまう。そのような美の原点はどこにあるのだろう。縄文土器をみてみると、日本のものかと疑う程、活力に溢れた模様が描かれている。現在の日本の美の主流のイメージとは反する。現代の日本の芸術では、伝統的に哀愁に満ちたものが注目されているが、実際は、その伝統が始まる以前におおらかで明るい芸術、感受性が存在していたのだ。ガリレオが、天動説を主張し、認知されるのに一生を費やしたように、伝統や習慣を変えるのは容易いことではない。そこで岡本太郎は、確かに重要な完成された伝統的な芸術より、可能性を多く秘めた本来の日本の姿を見出す道へ進むことに悩んでいたのだ。(要約)
 まず、周囲に影響されることなく、自分の信じた道を行くことは大切だ、という意見がある。例えば、学校の宿題の答え合わせで、偶然当てられてしまったときだ。あまり自信の無い自分の回答を信じるか、頭の良さそうな友達から聞いた回答を答えるかの葛藤で、結局友達の回答を答えたとする。そこで、もし間違っていたら、自分の回答で間違える以上の後悔の念が残るだろう。このように、自分の信じた道を行った結果であれば、後悔は残らずに、すっきりと前進することができる。(複数の意見Ⅰ)
 一方、周囲の意見を取り入れることも大切だ、という意見もある。例えば、昔話の桃太郎で、桃太郎がお爺さんとお婆さんの勧めを素直に受け入れ、きび団子を持って、鬼征伐に行き、見事に成功した。結果的にきび団子が多くの仲間を呼び寄せ、成功に導いたといえる。このように、周囲に意見を取り入れることにより、本来の自分以上の力を発揮し、大きな結果を残すことができる。(複数の意見Ⅱ)(昔話)
 これら二つの意見のように、自分の道を行くことも、社会全体の道を行くことも可能だ。夢があるから行動するのではなく、行動するから夢が生まれる。一番大切なことは、物事に情熱を持ち、一つ一つの目標を叶えつづけていくことだ。一見、対極しているようにみえる二つの道も、努力や仲間の理解、支援によって自分自信の答えへと続く、大きな一本道に変化していくだろう。(総合化)(名言)

   講評   nara

 岡本氏の作品は、確かにエネルギーがあふれていて、観るものに力を与える。その力を強すぎると感じる人もいるくらいかもね。(特に、いわゆる日本の美を好む人にとっては。)長文のまとめにもあるように、異様なバランスではあっても、二本の糸の上を進むと筆者が述べているのは、択一ではなく総合化ということなのだろうね。
 意見1:こういう後悔はしたくないものの、実はよくやってしまいがちだ。そして、その迷いが大きいほどに、余計に他者に頼りたくなる。しかし、本当は逆なのだね。迷いが大きいときこそ、自分の判断を必要とするし、結果を受け容れるためにも、他者に頼るべきではないのだろうな。
 意見2:周囲の意見を採り入れるか否か、結局のところは自分にかかっているのだね。無批判に採用してしまっては、意見1の立場から論破されてしまう。意見を取り入れる際に必要なことは何なのかも説明しておくとよさそう。
 大きな一本道となる、というしめくくりはすがすがしいね。例えば、異質な二本の糸を撚り合わせるとする。質が違うので、すんなりとは撚れないかもしれない。しかし、努力の末、それが撚り合わさったときには、異質なものの組み合わせだからこそ生まれる緊張感と美しさを持ち合わせた糸が生まれそうだね。

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