対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日3330 今日1094 合計6990
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   道の気持ちを考えて   AZUKI

 ハイキングに行けば「緑がいっぱいできもちいいわねぇ」と喜ぶ人も、自分の庭に出てきた雑草は血眼で引き抜いてしまう。このように、街中の雑草に対する人間の態度は時と場所によってさまざまである。こどもたちはコンクリートに汚染されていないこの路地で地球のかけらを発見していたのではなかっただろうか。エノコログサやスギナ、スミレやタチイヌノフグリなどの地球のかけらを、犬たちが鼻でその存在を確かめたように・・・。
 道の力はすごい。たとえばある道は植物を生かしたり、またある道は野良猫に休憩所を与えたり、またそれと違う道は人の心を和ませたりする。人の心を和ませる道で代表的なものは、この文に書いてあるようなコンクリートではない道や、上野公園の桜の並木道などがそれだ。このように、道の力は多彩である。しかし、本来道は人などが歩くために設けられた「施設」だ。その「施設」が本来の目的とは違う役目を担ってるのだ。不思議である。
 道に生えている「たんぽぽ」。春から夏にかけて黄色い花を咲かせ、秋にはたくさんの子供をうみ、冬にかけて巣立ちさせる。冬は枯れず、葉と根だけの姿になって寒さをしのぐ。たんぽぽだからこのような生命力が備わっているのだろう。しかし、このまるで生命力のかたまりのようなタンポポは、よくよく観察してみると多くはコンクリートの上に生えている。普通、植物というのは、光合成による栄養だけでは生きていてない。「肥料」が必要不可欠なのだ。しかし、たんぽぽは、栄養のないコンクリートの上ですくすくと育ち、花を咲かせ、たくさんの子供まで産んでいる。コンクリートの下に大量の肥料が埋まっているのなら話は別だが、そんなことがあるだろうか。
 さっきはタンポポの話を書いたが、道に埋まって言うのは何もたんぽぽだけではない。この話は、知っている人も多いと思う。それは、去年一大フィーバーを巻き起こした。場所は、たしか茨城県だっただろう。ごく普通の交差点にはえていた。そう、あのど根性大根の「大ちゃん」である。何者かに切られて上半分になってしまったにもかかわらず、すくすくと市役所で育っていた。しかし花が咲く直前に、あやまって土に埋めてしまったため、とても衰弱していたのをテレビで見た。コンクリートではすくすくと育っていたのに、土には拒否反応を示しているのである。不思議である。
 前段落で記した結果をまとめると、「コンクリートには、植物を生かす力が備わっている」ということになる。しかし、どこかのテレビ番組で『コンクリートは強い酸性』というのを聞いた。と言うことは、肥料などは酸性だ、ということになるのだが・・・。
 道は、これからも近代化が進んでいくだろう。しかし、振り返って道を原点から、道を作った人たちの気持ち、思い、願い、そして考えを見つめてほしい。そういう人をする人が増えたなら、土の道も減りが止まるだろう。私は、常にそれを望んでいる。

   講評   miri


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)