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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   物事のバランス   藤山(ふじさん)

 子供は遊びのなかでさまざまなことを学んでいく。子供たちがその発達に応じてルールを意識するかをピアジュ(スイスの心理学者)は詳しく観察した。五歳ごろまではルールは少しも強制されたものとは感じられない。五歳以後になるとルールは神聖で侵すべからざるものとして感じられる。そして、十一歳か十二歳になると、ルールはみなで協定を結んで作ったものだということが分かってくるので、それを受け入れるのはいわば自分自身で自分に課したことで、外側から強制されたものとは感じられない。もしルールが望ましくないとなれば、みなで相談して変えることもできるのだ、というように考える。
 子供時代は遊ぶことが大切だ。遊びの中で友達とのコミュニケーションを養ったり、社会性を学んだりするからだ。最近では、人付き合いの下手な人が多いといわれる。昔に比べて人と触れ合う機会が減ったことが大きな原因の一つだ。現在の環境は、子供が元気いっぱいに外で遊ぶ環境がほとんどない(主に都会)。家の中で、一人で寂しく過ごすという過ごし方が昔に比べて増えてきた。最近、よく切れる子供がいることが問題になっているが、人とのコミュニケーションがうまくとれず、自分の中に思いをしまってしまうからストレスがたまってしまう。遊ぶことは、人付き合いを学ぶよい機会なので大切だ。
 確かに、大切なことほったらかして遊びすぎるということも問題だ。自分のやるべきことをやらなければ、生きがいのある人生を送ることは到底望めない。勉強という大切なものをほったらかしてはいけない。(うさぎとかめ)という昔話がある。内容は、うさぎとかめの競走。常識で考えればうさぎの勝利は間違いなし。でも、油断をしたうさぎが昼寝を している間に、かめは休まずひたすら歩き続け、ついにはうさぎを追い越してうさぎに勝利した。この事例からも、どんなによいところがあっても、やるべきことをやらなければ、自分が上だったはずなのにやる気のある人が追いつき追い越して行く。遊びも大切だが、それ以外のやるべきこともやって行かなければならない。
 遊ぶことも、勉強をすることもどちらも大切だ。学ぶという意味ではどちらも同じことかもしれない。大切なことは、どちらもバランスよくやっていくことだ。デモクラシーとは、奴隷にも主人にもなりたくないということである、という名言がある。この名言からも分かるように、バランスがよいということはとても大切なことだ。しかし、それを保つことは非常に難しい。多くの文明が昔栄えていた。しかしそれは今ない。バランスを失えば、もちろんその文明は生きていけない。その難しいバランスとやらをいかにうまく保つかが大きな問題であると思う。片方だけに偏っていてはそのうち自分にさまざまな問題点が生まれてくるだろう。例えば、「遊ぶことはいいことだから勉強はしなくていいや」、と言うような偏った考えを持つようになってしまう。

   講評   inoko


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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