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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   相互理解   

 日本には日米相互理解の邪魔をする迷信があります。まず一つは、外国人が刺身を食べないという迷信です。さらに、もう一つ、日本語は外国人に絶対話せない、そして外国人が仮に話せても絶対読めないという迷信です。しかしアメリカ人も理解の邪魔をするような迷信を持っています。しかし、アメリカ人の迷信は日本人の迷信とまさに逆で、日本人はみんなアメリカのことを知っているはずだというふうに思っている。そして、アメリカの食べ物なら日本人は食べているに違いないと思っているのです。とんでもない話ですが、双方の立場に全く悪意はなく、相互理解の妨げとなってしまう。
 確かに、自分の考えが唯一のものと考えない視野の広さを持つことは大切だ。島根から転校してきた友達は、給食がなくて、弁当を持っていかなければならないと知ってとても驚いていた。そのお母さんは毎朝弁当を作らなくてはならないから、大変らしい。中学校はどこでも弁当を持っていくものだと思っていたが、住んでいる場所が違うとシステムも違っていた。僕は小学校で最後の給食のとき、「これで給食も食べ収めか・・・」と思っていたのだが、今はお母さんの作ってくれる弁当に満足している。
 しかし、周囲に惑わされず自分の考えを深く掘り下げていくことも大切だ。昔話の「うさぎとかめ」で、かめは競争で負ける可能性が高いのに、休まずひたすら歩き続けてうさぎに勝った。
 確かに、視野の広さを持つことも自分の考えを掘り下げていくことも大切だ。「自国に対する賞賛が他国に対する軽蔑によって支えられているのであってはならない。」一番大切なことは、この名言のように、両方が影響しあって自分を高め、相手を尊重することが大切なのではないか。<<総合化>>

   講評   kira

 周くん、こんにちは。外国人でありながら、非常に日本人を理解した作者の文章でした。外からの視点を持っている人のほうが、内容をうまく理解できることの実証かもしれないね。
 国際化が進むと、アメリカに代表される合理的な考え方と、日本的なるものの違いが如実になってきました。日本はもちろん欧米に追いつき追い越せの精神で近代化してきたわけですから、かたちはアメリカ化することを求めてはいるのです。ところが精神面で違いがある。最近では、この日本らしさをこそ大事にすべきだと言う意見が主流です。合理的な考えがすべて善ではないということです。
 自他が対立するとき、他者も受け入れる柔軟さは大切ですね。それが視野の広さになる。周くんの中学はお弁当なのですね。しかし、給食が続くところもある。ちなみに、先生の子どもは給食があります。(先生は楽をさせてもらっています。)給食か弁当か、これも種々議論のあるところですよね。両方のよさを受け止めたいね。
 しかし、他者に流されない自分らしさの追及も必要です。「うさぎとかめ」のかめは、「かめだからうさぎにはかなわない」という固定観念に挑戦して打ち克ったわけです。
 情報化が進むと行き方の提案もひとつの情報になって、みながそれに走ったりします。没個性化します。そのことと、国際化イコール合理化(アメリカ化)といった流れが合致すると、本当によきものが失われていく危険がありますね。バランス感覚が大切です。
    

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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