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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自分の成長   すいーとぽてと

 妖怪の中に「もののけ」という種類があって、これは「もの」につく。もののけは、「ものの気」と書き、物が漂わせているかのように見える気配のことであるが、ここで言う「もったい」も、そうしたもののけの亜種に他ならない。ものにもったいがつくと、我々はそれをまだ消費し尽くしていないにもかかわらず、むしょうに捨てたくなる。したがって逆に、それのついていないものを見ると、むしょうに拾いたくなる。つまり、「もったいない」のである。妖怪もったいの育養と、専門家たちによるその見事な操作によって我々は「捨てるために手に入れる」という、生物学的には希有の性向を身につけ、「消費を上回る生産」を楽々とこなしているのだ。
 確かに、ものを大切に使うことは大切だ。私は小学生の頃鉛筆を使っていた。鉛筆はシャープペンシルと違い、削るとどんどん小さくなっていってしまう。小さいのは持ちにくいので、と言う理由で自分の手よりも小さくなったものはいつも捨てていた。しかし、「まだ使えるのに捨てるのはもったいない。」と思うようになった。それから私は、鉛筆の後ろに長いキャップのような物をつけて鉛筆を使い切るようにすることにした。それによって、鉛筆が減るのが遅くなった。だから、小学校の頃から持っている鉛筆が家には沢山あるのだ。また、筆箱や財布等も少し使っただけでまだ汚れていないのに新しいものへと取り替えていく人もいるが、私は汚れが目立つまでは使わないと気が済まないのだ。これは、私がケチだからというのもあると思う。ケチなことはあまり良くないことだと思うが、ものを使い切るという点では長所もあると思う。
 しかし、経済の発達のためには、古いものを新しいものと取り替えていくことは大切だ。例えば、昔話の「わらしべ長者」。これは、金持ちになりたいと観音様にお祈りした男が、
「一番初めに触った物を大事に持って旅をするように。」
と言われた。言われたとおり、一本のわらしべを大切にしていると、途中でわらしべとみかんを交換し、それが反物に、次に馬、最後には大きな屋敷や田畑へと替わり、大金持ちになったという話だ。このように、どんどん新しいものに替えていくことによって、豊かな生活ができるようになると思う。
 ものを大切にすることも、古いものを新しいものと取り替えていくことも大切だ。しかし、「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない。」という名言がある。このように最も大切なのは、ものを使って自分自身を成長させることだ。

   講評   kira

 すいーとぽてとちゃん、こんにちは。現代の豊かな社会経済を支えているのが、妖怪「もったい」だったとは知らなかったね。よく「もったいをつける」と言いいますが、きれいに包装することは確かに商品に付加価値を与えていて、もったいつけるイメージがあります。開封したとたん、もったいが暴れて、捨てたくなるとはは知りませんでした。
 しかし、限りあるしかもか細い資源を使っている、世界の人口は増えに増えて65億と考えれば、捨てるために手に入れるなんて、もってのほかです。リサイクルも必要、転用を考えることも急務ですね。ケチはいいことだと思います。自分にたいして厳しいのはいいことだろね。
 ところが、ケチがあまりに徹底していて、自分に対する投資もできないと成長が止まるということもあります。社会でも経済発展のための新陳代謝として、新しいものを購入するという行為は必要ですね。わらしべ長者のように、捨てることなく新しいものに転用していければ、いちばんいい活性化になりそうです。石油資源が枯渇することが懸念されるなか、さとうきびからとれるオイルで走る車が注目されているとか。発想に投資するんだね。
 ものを使い切るにしても、新しくするにしても、その物の価値を充分に生かしきることを考えれば、私たちも豊かに過ごせそうですね。

 

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