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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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      見る角度を変えて                ブラックベーダ

私たちはよく、1つの角度からしか見ないということが多い。怖そうな顔をしている人は全員怖い人だと決めつけ、やさしそうな人だとやさしいと思ったりする。少し前にテレビで見たことだが、民主党の新しい代表を決める選挙で勝ち、民主党の新しい代表になった小澤氏は怖そうな顔をしていて怖いと勘違いしている人が多いと言っていた。けれどもその小澤氏が通っている美容院の人がいっていたことだが「あんな怖い顔をしているけれどすごいやさしいひとなの」と言っていた。人を1つの角度から見るだけでその人の性格などを勝手に予測することは、間違っていることだと思う。
 まだ削っていない鉛筆を見て何の形かと聞くと、たいていは六角形等という。けれどその見方は、鉛筆を立てて上から見るという形で見ている。けれど横から見ると違う形にも見えてくる。見る方向によって形は変わってくる。けれど六角形という形も間違ってはいない。
 スポーツなどをしている人はわかると思うが、たまに練習をしていてさぼっている人を見ることがある。その時私は、「ちゃんとやれよ」等と思う。けれどそれを見ている先輩や監督、そしてさぼっている人はどう思っているのだろう、と思うことがある。自分の考えだけではなく、色々な人の視点にたっていると思っているとその人の考えていることを少しはわかると思う。
 「あなたの学校の先生はどういう先生ですか?」
と聞かれたら例えば「髪の長い女のやさしい先生です」等というとする。けれど聞いている方は、髪の長い女のやさしい先生はこの世に数え切れないほどいる。聞かれている人のことを詳しく説明するには多くの言葉を並べればいいことだ。その理由は言葉を増やすことによって、どんどん聞いている人の頭の中に浮かんでいるこういう人だろうと言ういくつか、候補を挙げられている想像が絞られていき、より正確に言葉だけで伝わる。もう1つ理由がある。それは、その人のいいところを色々な角度から探している内にその人の今まで知らなかったいいところが見つかるかもしれないからである。角度を変えるだけで2つもいいところがあり、「一石二鳥」である。
 角度を変えてみることは人間にとって大切なことである。今まで知らなかったその人のいいところを知ることで、その人とよりいっそう仲良くなれるかもしれない。角度を変えてみることは色々なところで使うことが出来るので、色々なところで使いたい。

   講評   nara

 「レトリック」など難しい言葉が入っていたけれど、内容はよく理解できたようだね。「角度を変えて、物事を見る」ということの大切さと、そのために何をすればいいのか、ブラックベーダ君の言葉で、しっかり説明できている。民主党の小沢代表の話はタイムリーだね。よく「豪腕」と表されているけれど、その一言で語れるほど、人は単純ではない、ということなのだろうな。
 今回は、具体例をたくさん挙げて考えたのがよかったね。例を挙げれば挙げるほど、「確かにそうだな。」と思えてきたのではないかな。そして、その自分の納得は書きぶりにも反映するし、作文を読む人をしっかり納得させられる。角度を変えて見るというのは、自分自身の立ち位置を変えるだけでなく、監督コーチ・先輩・同級生・親などなど、立場を変えるということも含まれるという指摘が鋭いね。
 「髪の長い女のやさしい先生」の例はわかりやすいなぁ。使われている言葉は平易だけれど、書いてあることはレベルが高い。こういう説明は「いい文章」だと思うよ。
 第二理由もいいね。第一理由とのバランスを考えると、具体例を加えてもいいかな。それと、できれば第一理由も第二理由のように、「一つ目の理由は……だからである。」と言い切っておくとわかりやすい。
 →【例】理由は二つある。一つ目の理由は、一つの角度からだけ物事を見ていては、その本質を正しくつかめないからだ。例えば……
 大きなまとめにも慣れてきたようだ。一つ気になるのは、「色々なところ」が続けて使われていることだ。「色々」とは? すごく大雑把な書き方だね。具体的に書くか、思い切って削るか、どちらかにしよう。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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