対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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さようならカブトムシ えしの
「バイバーイ。」
「これで2匹にがしてあげたねえ。」
「うん。」
ぼくは前にカブトムシを飼っていた。カブトムシは育てるのが大変だ。特に土を入れ替えてやる操作が一苦労だ。
「あと5匹くらいまだ、かごの中にいるんだよね。」
「うん。」
まだ、5匹もいるのでえさが足りなくなることがよくあった。
なにせ、カブトムシは一匹で一日2個のゼリーを食べるのですぐなくなってしまう。まるでゴジラが食い尽くしたようだ。
「あっ、またこいつゼリーをひっくりかえしているよー。」
カブトムシはよくぜりーで遊ぶ。昆虫も動物の子どもたちと同じでなんでも遊び道具にしてしまう。ゼリーの入れ物をひっくり返してみたり、その中に入ってみたりと、その遊ぶ様子は見飽きない。いつまでも見ていたくなる。
「ころがしてるよ。」
でも、あと3匹くらいになったころ
「あ〜あ。すごく減っちゃったな。」
「うん。でもまた、卵から出てくるでしょ」
と、母は人ごとのようだ。ついにカブトムシを全部にがしてしまった。世話をしきれないので仕方がないけど。
「さようなら。元気でね。」
なんだか人間で言うと生徒が先生と「さようなら」を言って別れて何十年かしてその先生の子と会うような。そんな気がした。
今、カブトムシとわかれてもその子孫にまた、会えるような、会えたらうれしいと思った。
「さようなら、また会おうね。」
講評 inoa
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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