対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日2259 今日923 合計5795
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   ほこりを払うまえに。   えうや

ノンフィクションの書き手は、在るものを映そうとして、フィクションの書き手は在らしめるために創ろうとする。記録、ここではノンフィクションだが、それは創らぬという約束のうえで成り立っているジャンルの文章なのだ。ノンフィクションは恣意的に想像しないということで『在らしめる』という闘いではなく『在る』ということによって支えられている。ノンフィクションのライターにできることは、真実の断片を収集することでしかない。つまり、ノンフィクションとは事実の断片による事実に関する仮説にすぎない。
確かに、ありのままのことは大切だいう意見もある。もしニュースで、フィクションのような作り話を伝えていれば、それを見た人にとってはとても迷惑にちがいない。天気予報でも「明日の日本の天気は、オーロラが見えてスコールが降り、午後からはアメ玉がふるでしょう!」と言っていれば、とても迷惑だ(笑)。身近な体験では、夏休みの宿題がある。僕たちの学校では、たいていは理科の自由研究がある。それは、自分で好きなテーマを決めて、実験や観察などをするものだ。それで、自分で調べたことを勝手な結果とすりかえては、意味がない。ありのままの、本当のことを伝えるからこそ、意味があるのだ。〈〈構成〉〉〈〈題材〉〉〈〈表現〉〉
しかし、自分で創作したことを合わせれば、より真実に近づけるとも言える。言いたいことに、少し大げさでありえないような表現を入れたら、意外に言葉が伝わりやすいときもある。この前の春休みに地球温暖化についての特集のようなテレビ番組がやっていた。その番組を見たのだが、とても珍しい映像が映っていた。それは、永久凍土で発見された、本物の何百年も前の人間だ。その名も『アイスマン』。その男は、とても昔に吹雪の中で凍え死に、そのまま凍りづけで発見された。そこではマンモスの足なども見つかっているらしい。しかし、「彼」が発見された永久凍土の氷は、もう融けてしまっているらしい。だが、父が言うにはそこはまだ凍っていると言うのだ。ちなみに父は旅行会社に勤めている。父の言うことを信じるべきかはわからないが、もしそれが正しければ人に地球温暖化を食い止めさせるために大げさにしていると言うことになる。しかし、この話しが入ることにより、地球温暖化の危険がよくわかるようになっている。〈〈構成〉〉
ありのままを伝えることも、創作することも大切だ。しかし一番大切なことは、相手に伝えることに責任を持つことだと思う。「カメラマンは、レンズのほこりを払うまえに目のほこりを払わねばならない。」と言う言葉がある。言葉という「カメラ」をきれいにする前に、自分の心をきれいにして、責任を持って話さなくてはいけない。〈〈主題・総合化〉〉〈〈表現〉〉

   講評   tama

第一段落: すっきりした形で、要点をまとめることができました。

第二段落【複数の意見一・体験実例・ユーモア表現】: ありのままを伝えることの大切さを考えることができました。確かにフィクションだらけのニュースでは、報道する意味がありません。(単なるお笑い番組になってしまいますね。)(^O^)
 体験実例も、非常にいいですね。自由研究の結果を、自分たちの理想や想像で作りあげてしまっては、やった意味がないですよね。

第三段落【意見二・実例】: 創作を加えることで、真実に近づく場合もありますね。テレビで見た情報を作文に生かせるところは、さすが健くん。お父さんとの会話も含め、ここに結びつけたのは素晴らしいです。

第四段落【総合化の主題・名言の引用】: 両方の意見を合わせて、いちばん大切なことは何かをしっかりと論じることができました。「伝えることに責任を持つ」という意見には、身が引き締まる思いです。名言から自分の意見へつなげるやり方も、とても自然で説得力があります。

≪注≫ 段落の始めは一字下げましょう。

※ 進級テストは合格です。字数・項目・内容とどれをとってもすばらしい出来です。よくがんばりました。


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)