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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   大切な水   えとわ

「水は、どんなときに使いますか。」
と社会科の授業で先生がおっしゃいました。みんなが、
「お風呂、手を洗うとき、うがい、せんたく……」
と口々に答えました。すると、先生は、
「水は、どこからやってくると思いますか。」
と質問をしてきました。そのあと次のような問答がありました。
「川。」
「川の水は、どこから?」
「雨。」
「私達は、雨の水を飲んでいるのかしら?汚くないの?」
私達は、考え込んでしまいました。すかさず、教科書に目を通しました。浄水場できれいにした水を飲んでいることがわかりました。昔は、井戸水が多かったと聞きました。なんと私の家も井戸水なのです。私は、浄水場のようにろ過していない井戸水は、大丈夫なのかなと思い、母にたずねてみると、母は、
「井戸水は、土の中を通ってろ過されるから、大丈夫。それに、おいしいのよ。」
と言いながらも、心配そうな顔をしていました。ずっと前のヒ素のニュースのことが気になっていたようです。だから、蛇口のところに、浄水する器具をつけています。昔に比べて今の方が浄水場にお金がかかっているのは、井戸水が少なくなったからかなと思っていたら、川の水が昔に比べて汚くなったからなのだそうです。そういえば、母が小学1年生の頃、プールがなかったから、川で泳いだと言っていたことを思い出しました。きれいな川の水だったから遊べたのです。私の川での遊びは、3歳の頃の旅行で、四万十川の川原しかないそうです。四万十川は、とてもきれいだと両親は感動していました。
 また、家族では、グアム旅行以外は、海遊びをほとんどしたことがありません。海を眺めるだけです。なぜなら、両親は海で遊ぶことがきらいだからです。でも、プールには、たくさん連れて行ってくれる両親です。母は、日に焼けるのがいやなのでしょう。2年生のとき、プールで母は、25mを行ったり来たりしながら、
「100m泳いだよ。」
と私に自慢してきました。私は、父が追いかけてくるので、逃げます。父は、ふざけた顔で、私を沈めようとちょっかいを出してくるのです。まるでさめのような父です。私は、水を引っ掛けて笑いながら、逃げます。まじめに泳ごうとしても、父のふざけにつきあわなければなりません。やっと、父のふざけが、母にいったので、私は、平泳ぎの練習をがんばっていました。でも、なかなかできません。そこへ、母が来て、教えてくれました。最初は、優しかった母も、だんだん力が入ってきて、厳しくなりました。
「足の裏でかくの。手と足のバランスは、……。」
できなくてくやしくて、泣きそうになりました。もう終わりにしようと母に言われても、私は、言うことを聞かず、がんばっていました。すると、母が、
「そうそう。そんな感じ。いい調子。1時間教えただけで、できるようになるなんてすごいよ。」
とほめてくれました。今年は、ターンの練習をして、3種目50m合格したいです。何年か前、雨が降らず、水不足のとき、学校の夏休みのプールが中止になったことを思い出しました。プールの水は、たくさん使うので、仕方がないと思いますが、私たち子ども達にとっては、楽しみが1つ減りました。
 水は、雨、地面、川と循環をしながら、生きているんだと思いました。水がないと、私達は、生きていけないと思います。水は、飲むため、植物を育てるため、遊ぶためなどいろいろ役立っています。そんな水を私は、大切に使っていきたいと思っています。

   講評   sugi

 水遊びは、子どもにとっても、大人にとっても(笑)、魅力的な遊びだね。水遊びと一言で言っても、お金をかけてするマリンスポーツ、真剣なスポーツとしての水泳、公園の砂場での泥水あそびなど、幅が広いね。この作文の中にも、幅広い水遊びの話が出てきて、それを通して家族の性格までうかがえる内容になっているところがいい! 
 雨あがりの水たまりさえも、時として楽しい遊び場になるでしょう。それだけ、人間は水遊びが好きだし、水は日々の生活を支える大事なものでもあるね。
 社会科で習った、「水はどこから来てどこへ行くのか」という内容を、タイミングよく思い出して、うまく作文の中に取り入れることができました。蛇口をひねると、きれいな水があたり前のように出てくるけれど、きれいな水が無限に存在して出てくるわけではなく、水は循環(じゅんかん)しているのだという大切なことを勉強したね。「私たちは雨水を飲んでいるの?」というように、生活の中で、ちょっとしたことに疑問を持つのはいいことだよ。さらに、それを疑問に終わらせず、きちんと調べるという姿勢も、身についてきたね。
 水が有限であり、循環しているということが分かると、今までとは水に対する見方が変わってくるでしょう。せっかく浄水したきれいな水を、無駄に使うわけにはいかないね。えとわさんの家では井戸水を使っているけれど、蛇口をひねったときに出る水は、どこから旅をしてきたのか、考えてみるとおもしろいね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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