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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   テストは良いか悪いか   ポッター

 「テストは必要だと思うか?」という質問をもしされたら、あなたは何と答えるだろうか。(勿論、選択肢は二つのみである)言うまでもなく、「必要である」という意見と「必要ではない」という意見に分かれるだろう。「理由も付けろ」と言われれば少し難しいような気もするが、答えられないこともない。もし私だったら、「必要である」の方に一票入れる。しかし、本来ならばこれは二択で決められる問題ではないと思うのだ。
 まず、「必要である」の選択からいってみよう。そもそも、何故「テスト」や「試験」というものがあるのか。それは、日頃の勉強の成果を試すためのものであり、その人自身の能力、力を一種の形として表すためのものだからでもある。もしテストがなければ、自分がどのくらいの問題なら解けるのか、問題の何パーセントあたり出来るのかということがわからない。それだけではなく、自分が今、この学年という集団の中で、何位にいるのかという「順位」もわからない。テストがなければ、このような自分自身の「実力」さえも確かなものではなくなってしまうかもしれないのだ。
 また、テストの良いところは実力を計るためだけではなく、それに備えての勉強で、さらに力がつくことだ。
 私のクラスには何名か、テスト期間中だけガリ勉タイプになる人がいる。そのような人達は、当日に備えて時間があれば勉強するという。つまり、良い言い方をすれば、テストがあるから必死になって勉強できるということだ。(普通なら悪い言い方をしてしまうところだが、あえてそれは避けることにしよう)そうすれば、今までの復習には充分すぎるくらいになるし、やっているうちに暗記力や計算力は身に付く。本来ならば日々の積み重ねが一番大切だが、このように、短期間でも一生懸命勉強に励むことはとても良いことだと思う。その結果が吉と出るか凶と出るかはわからないが、やった分だけ、成果は出るだろう。テストは「勉強しよう」という気持ちを駆り立ててくれるのだ。
 しかし反対に、悪い面も見えてしまう。「必要でない」と考えられることもある。上記の文にもあるが、テストは点数をもとに順位が出てくる。その順位によって、自分がどのくらいの位置にいるのかということも把握できる、と。勿論、順位は一位から最下位、ピンからキリまで出てくる。だがそれによって、一人一人に偽のレッテルが貼られてしまうのだ。例えれば、一位の子には「天才」「良い子」というようなものが、最下位の子には「馬鹿」「悪い子」というようなものが付けられてしまう。
 無論、一位だからといって「天才」とは限らないし、最下位だからといって何も能力がないわけではない。また、どこの学校でもそうだと思うが、通知票などの成績は、テストの結果だけでは付けない。テストの点数や順位が良くても、提出物を出さなかったり授業態度が悪かったりすればその分成績は下がってしまう。反対に、テストが悪くてもしっかり提出物を出して授業も熱心に受けていれば、先生もそれなりのポイントをくれるだろう。
 誰にだって、長所と短所はあるのだ。勉強でカバーするか、別の得意分野でカバーするかの問題である。テストの順位や点数を出すことによって、人の善し悪しを勝手に判断してしまえることが、テストの欠点だと思う。
 確かに、テストは自らの実力を計るためには必要だ。逆に結果によって人の能力を決めてしまうことを考えれば必要ないと思う。しかし、「議会の目的は、議論を殴り合いの代用品にすることである」という名言があるように、テストも、結果を成績の一部に取り入れるだけにすぎない。テストを通して、何を頑張るかということが大切だと思う。

   講評   inoko

 ぽったーさん、こんにちは。テストが好きで好きでたまらないと公言するような人はあまりお目にかかったことがありません。もしそんな人がいたとしたら、後ろ指を指されてしまうかもしれません。「テスト」と聞くだけで、何やら重い気持ちになってしまう人が大半でしょう。しかし、テストの意味や重要性については、誰もが納得していることですね。テストのために勉強することは、勉強の本来の意味からははずれているのかもしれませんが、それでもしないよりはいいとも言えます。重要なことは、テストの結果をしっかりとその後に活かすこと。そして、活かすことのできるような勉強をすることでしょうか。
☆ 何事にもいい面、悪い面がある。今回のテーマもその一つです。テストに追われている中高生にとっては、今回のテーマは実例も見つけやすいものでしたね。「頑張ること」を最後にあげていますが、これは今の日本人に最も欠けていることかもしれませんね。テストに限らず、頑張った体験が、いかに人間にとって意味のあるものか。これは重要なことですね。


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